中古スマホの利用率は2.4%、2019年度は過去最高の163万台に
MM総研は、3月11日に中古スマートフォン市場規模の推移・予測を発表した。主端末としての利用率は2.4%で、購入金額は2万3895円(加重平均)。2019年度は過去最高の163万台となり、2025年度には265万台に拡大すると予測している。
MM総研は、3月11日に中古スマートフォン市場規模の推移と予測を発表した。Webアンケートでのユーザー調査と中古端末販売事業者への取材に基づき、端末出荷台数と契約数を独自に算出した。
2020年2月に実施したユーザー調査では、現在利用している主端末は「新品で購入したスマートフォン」が80%と突出し、次いで「新品で購入したフィーチャーフォン」が9.9%。「中古で購入したスマートフォン」が2.4%、「中古で購入したフィーチャーフォン」が0.7%。新品+中古スマートフォン利用率82.4%に占める中古スマートフォンの利用率は2.9%となる。
中古のスマートフォンの購入金額は、回答数の多い順に「1万〜1万4999円」が15.8%、「わからない」が15.4%、「5000〜9999 円」が10.4%、「1万5000〜1万9999 円」が9.1%で、それ以降は徐々に購入金額が高くなる傾向が見られた。また、加重平均で算出した購入金額は2万3895円となった。
一方、新品スマートフォンのの購入金額(実質的な支払総額)は「わからない」が34.5%。月額の携帯料金と月賦の端末料金を合算して支払う仕組みや、下取りや端末返却による支払免除のサービスなどから「わからない」が多くなったと予想している。加重平均で算出した購入金額は4万9204円。
新品のスマートフォンを利用しているキャリアユーザーの中で、以前使っていた端末を「利用せずに自宅で保管」している人が40%で最多。次いで「携帯電話会社の下取りサービス」を使う人が24.1%、「その他・わからない」が8%、「SIMカードを入れずに利用(Wi-Fi通信で利用する)」が7.5%となった。売却・下取りに絞った内訳は「中古携帯電話会社の下取りサービス」が83.3%、「Apple ストアで下取り」が8.4%、「中古ショップで売却(オンライン含む)」が5.9%、「ネットオークション・フリマ系サービスで売却」が2.4%と、下取りに比べて売却の件数はいずれも低くなっている。
直前まで利用していた端末を売却した金額やは「わからない」が52.7%で最多となり、下取りに限れば端末購入金額の部分と関連して「わからない」が多くなったと推測できる。加重平均で算出した売却・下取り金額は1万3545円となった。
各種中古製品の購入経験の有無を聞いたところ、「本・雑誌・マンガ」が62.3%、「音楽・映像ソフト(CD/DVD・ブルーレイなど)」が43.2%、「車・オートバイ」が38.6%、「スマートフォン」が11.8%だった。
今後、中古スマートフォンを購入・検討してみたいか聞いたところ「購入したい」は3.8%、「製品や価格次第で検討したい」は18.8%で、両者を合わせた「購入したい意向」は22.6%となった。一方「絶対に購入したくない」は41%、「あまり購入したくない」は36.4%となり、非購入意向者は77.4%となる。
中古スマートフォンを購入したい理由は「価格が安いから(お得)」が69.8%、購入したくない理由は「バッテリーの持ちが心配だから」が47.6%となった。購入時に支払ってもいい上限額は平均1万7457円で、現在の中古スマートフォン利用者の購入金額(2万3895円)よりも6438円安くなっている。
MM総研では2020年3月現在での中古スマートフォン市場の推移・予測を更新し、2019年度は163万台(前年度比7.9%増)と過去最高となる見通しを発表。2020年度は184万台(前年度比12.9%増)、2023年度は230万台(6.0%増)、2025年度は265万台(8.6%増)と増加傾向が続くと予測している。新品スマートフォン出荷台数(2019年11月発表のMM総研調べ)を100%とした場合の中古スマートフォン比率を見ると、2015年度から2018年度は5%前後で推移しているが、2019年度には5.9%となり、2025年度には9.8%まで拡大すると予測している。
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