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“半開き”で撮れるのが便利で面白い 「Galaxy Z Flip」のカメラで遊んでみた荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/2 ページ)

縦折りのスマートフォン「Galaxy Z Flip」を、いざカメラとして使ってみると面白い。今までのスマホでは撮りづらかったシーンでもZ Flipならあっさり撮れてしまう。簡単にいえば、Z Flipは半開きで撮れ! それに尽きるのである。

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画質はGalaxyならではの安定感だ

 と、好きなアングルにディスプレイを止めて撮りやすい角度で撮る、というのはあまりに便利で面白いし、開くとプレビュー画像部分がすっと上にスライドして上半分だけ表示に切り替わるというギミックもいいから、その話から始めた。基本画質はGalaxy S10クラスと基本的に同じなのでこれ以上特に追記することはないのだが、さすがにソレではアレなので、ガスタンクなど撮りつつ普通の写真の話も。

Galaxy Z Flip
開いて撮っているの図

 アウトカメラは2つ。12MP(1200万画素)の広角カメラ(35mm判換算で26mm相当でF1.8)と12MP(1200万画素)の超広角カメラ(35mm判換算で13mm相当F2.2)。

Galaxy Z Flip
いつものガスタンクを広角カメラで。やや色が濃く、もうちょっと明るく撮れてもいいかなとは思うが、画質は上々ディテールもよい
Galaxy Z Flip
13mm相当の超広角で同じ位置から撮影。ゆがみもほどよく補正。青空の色がいい

 望遠カメラは持っていないが、デジタルズームで8xまで上げられる。デジタルズームを始めると、0.5→1→2→4→8xと倍々でボタンが表示されるのは超便利。3.6xとかそんな細かいとこで撮りたいことはあまりないから、それならキリのいいところにパッとジャンプできる方がいい(カメラの世界では「ステップズーム」と呼んでいます)。

 ステップズーム式の方がスマートフォンには似合っているので、他社もぜひ追随を。

Galaxy Z Flip
デジタルズームでこのように倍々で撮影倍率をセットできるのはよい
Galaxy Z Flip
4倍以上だとデジタルズームっぽさが目立つけど、2xくらいなら普通に使える

 Galaxyシリーズを使うときにぜひオンにしてほしいのは「ベストショット」機能。カメラを向けたとき、AIが仕事をして「○と○を重ねて横棒が黄色く伸びた状態が、水平がちゃんと取れていて構図がしっかりした写真ですよ」と教えてくれるのだ。

Galaxy Z Flip
左右の線が水平。中央の○を重ねると推奨する構図になる
Galaxy Z Flip
ぴたっと合った瞬間、黄色くなる

 水平がずれているときは横棒が少し斜めに表示されるので分かる。

Galaxy Z Flip
構図はいいけど、ちょっと傾いているときの画面
Galaxy Z Flip
ぴたっとベストショット通りの構図で撮ってみた。タカトオコヒガンザクラ

 このシーンで超広角でパースを強調してみた。

Galaxy Z Flip
超広角は広い範囲を撮れるだけでなく、遠近を強調したりパースを強く出したりしたいときにもよい

 次はスイーツの写真。AIが被写体を料理と認識してくれた。このスクリーンショットは端末を半開きで撮ったもの(なので画面の構成が開いて撮ったときとちょっと違う)。

Galaxy Z Flip
暖かいアップルパイにバニラアイスというぜいたくなデザート。ちゃんと料理と認識してくれた(右下のアイコン)
Galaxy Z Flip
料理と認識されて撮影。室内光に外光が混じる難しいシチュエーションだったけど、うまくまとめてくれた

 動物も認識。顔がちゃんと見えていなくても「動物」と認識してくれたのはいい! ついでに、折りたたんで撮ると下半分が邪魔にならないのでその分低い位置で撮れる。

Galaxy Z Flip
顔が見えないのにちゃんと動物と認識してくれたうちの猫。半分だけ折ることでより低い位置で撮れる
Galaxy Z Flip
猫目線で撮った寝ているうちの猫

 そして人。

Galaxy Z Flip
ちょっとベストショットを無視して撮影。後ろのこま犬も入れたかったのだ

 ベストショット機能は顔をもっと真ん中に置けと言ったけど、私は後ろの現代的なこま犬を一緒に撮りたかったので、ベストショットは無視。無視してもOKなのだ。

Galaxy Z Flip
女子とこま犬。表情がよかったので。色もいい感じに出た

 背景をボカしたいときはライブフォーカスを使う。肌の滑らかさやボケの形も選べるのがいい。

Galaxy Z Flip
髪の毛のエッジがちょっと難しかったかな。でもほどよいボケ具合
Galaxy Z Flip
顔を検出して背景ぼかし。ボケは5種類

 大きなボケなどいろんなボケを楽しめる。

Galaxy Z Flip
デカいボケ。なんか人物だけが浮かび上がる感じになった。ちょっとやりすぎたか

 どちらも肌の滑らかさは「中間値」にである。

フリップ機構はカメラとして使うときにこそ便利

Galaxy Z Flip
閉じると正方形に近いコンパクトさになるのが斬新なZ Flip

 普段、スマートフォンで写真を撮るときはカメラを使うときの習慣もあって横位置にしちゃうのだけど、Z Flipだとつい縦位置で撮っちゃう。フリップ機構をすぐ使えるからだ。少し折りたたむと撮りやすいケースってけっこう多いからね。

 だから、前述したように、正方形のイメージセンサーを積んでクロップする方向を変えることで、縦に持っても横位置の写真を撮れたりすると、めちゃ撮影の幅が広がっていいのに、と思ったわけだ。

 いやぁ、それにしても面白いカメラでしたわ。無精して片手で開こうとすると滑って落としそうになるという不安はあったので、滑りづらい素材のケースを装着して使いたいかな。

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