「Xperia 1 II」を2週間使って感じた“反転攻勢”の仕上がり ただし内蔵アプリに不満も:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)
初の5G対応Xperiaとして発売される「Xperia 1 II」が、ドコモとauから出そろった。通信方式だけでなく、カメラも大きく進化。デザインもXperia 1より洗練され、“Xperiaの反転攻勢”を支える1台に仕上がっている。2週間ほどメインの端末として使い込んで分かったことをまとめたい。
仕上がりもデジカメ的、連写機能は5Gとも高相性
実際に撮影した写真の仕上がりも、非常にナチュラル。良くも悪くも、スマートフォンのトレンドとは少々異なる絵作りになっている。Photography Proでは、「ダイナミックレンジオプティマイザー」と「オートHDR」を選択でき、それぞれで画作りが異なるが、広角カメラのセンサーサイズが1/1.7型へと大型化したことで、夜景も明るく撮れるようになった。
人物撮影もPhotography Proでは極端な補正がかからず、素直な写真が撮れる。連写機能も試してみたが、スマートフォンのカメラとは思えない速さで、写真を一気に撮ることができた。少しシャッターを押しっぱなしにしただけで、20枚、40枚、60枚と、どんどん写真が記録されていく。屋外で連続して連写を使っていると、少々端末が熱くなったのは気になる点だが、動きの激しい被写体を撮るときに役立ちそうだ。筆者も、子どもを撮影する際に高速連写を利用する機会が多いが、1枚1枚撮ったときでは残せなかった表情を切り取ることができ、非常に重宝している。
一気に写真を撮って、バックグラウンドでGoogleフォトに写真をアップロードするという使い方は、5Gとの相性もいいと感じている。現時点ではエリアもスポット的で、5Gで接続できる場所は非常に限定されているが、サービス開始時よりは、5Gをつかむことも多くなっている。筆者の生活圏では、高輪ゲートウェイ駅周辺や渋谷駅周辺の一部が5Gエリア化され、狙って5Gエリアに行かなくても、1日に数回は5Gで通信できるようになった。もちろん、これはレアケースで、中には一度も5Gのアンテナマークを見たことがない人も多いと思われるが、今後のエリア拡大には期待しておきたい。
屋外で何十枚もの写真をアップロードすると、通信容量もそれなりに多くなってしまう。高速通信以上に欠かせないのが、5Gで加入できる使い放題の料金プランだ。GoogleフォトのアップロードをWi-Fiのみに制限しておくという手もあるが、せっかくの連写機能や5Gを生かすなら、思う存分データ通信を使ってみたくなる。その意味で、Xperia 1 IIはドコモの「5Gギガホ」やauの「データMAXプラン 5G」とピッタリ合った端末といえそうだ。
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