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9月以降に5000円還元 「マイナポイント」の予約方法と注意点(1/3 ページ)

2020年9月にスタートする「マイナポイント事業」は、購入金額の25%分(最大5000円)が還元されるという国の消費喚起政策だ。マイナポイント事業に参加するためには諸条件が多いので、これを全てクリアする必要がある。事前に準備するのは、マイナンバーカードと、カード申請・交付時に設定した「利用者証明用電子証明書」の暗証番号。

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 2020年9月にスタートする「マイナポイント事業」は、購入金額の25%分が還元されるという国の消費喚起政策だ。25%というと大きいが、還元の最大額は5000円分までなので、2万円の購入金額までしか対象とはならない。とはいえ、5000円というのは大きいので、ぜひとも活用したいところ。

 一方、マイナポイント事業に参加するためには諸条件が多いので、これを全てクリアする必要がある。今回はその手順を説明したい。

マイナポイント
マイナポイントで5000円分の還元が受けられる

マイナポイントとは

 前回説明した通り、マイナポイントは、マイナンバーカードにひも付く消費者還元施策だ。総務省の目的としては、消費税増税と延期になった東京五輪後の消費を喚起すること、キャッシュレス決済の普及を促進することが挙げられている。遅れているマイナンバーカードの普及を狙ったものでもあるだろう。

 マイナポイント事業では、マイナンバーカード取得者が指定のキャッシュレス決済事業者から任意のサービスを選択。PayPayなどのコード決済やSuicaなどの電子マネーのように、前払い方式なら2万円のチャージ分に対して、クレジットカードなどの後払い方式であれば購入した2万円分に対して、それぞれプレミアとして25%(最大5000円分)が還元される。前払い方式ならチャージ金額が2万5000円分になり、後払い方式なら購入金額から最大5000円分のポイントが付与される、といった具合だ。

 以前のキャッシュレス・消費者還元事業では店舗側の参加が必要で、基本的には中小・個店を対象としていたが、今回の施策では指定のキャッシュレス決済に対応した店舗ならどこでも利用可能だ。対象キャッシュレス決済事業者は107(7月8日時点)。コード決済、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカード、デビットカードの各サービスが対象となっている。

 マイナポイント事業を利用できるのは、「マイナンバーカードを取得し、マイキーIDを設定した人」。キャッシュレス決済で利用する金額の25%(最大5000円分)が国の予算から付与されるので、事業者も店舗も追加負担はない。ただし、キャッシュレス・消費者還元事業では決済手数料に対する補助もあったが、マイナポイント事業では用意されていない。対象期間は2020年9月から2021年3月までの7カ月間。前年の補正予算と合わせて約2500億円の予算が組まれている事業だ。

 2020年6月30日まで実施されていた経済産業省の施策であるキャッシュレス・消費者還元事業では、店舗側にキャッシュレス決済のための設備導入などにも補助金が設けられ、キャッシュレス決済の普及に一役買っていた。経済産業省のアンケート(※PDF)では、消費者の多くがこれを機にキャッシュレス決済を始めたり支払い手段を増やしたりした他、今後も継続すると回答。店舗側では、キャッシュレス導入率が27%から36%に拡大し、還元事業に参加した約4割で売り上げに貢献したという。事業に参加した店舗は約115万店に達した。

 そうした現状を踏まえて開始される、今回のマイナポイント事業。客側も店側もキャッシュレス決済に慣れてきていることに加え、5%還元だった還元事業が終了した上に新型コロナウイルスの影響で消費の停滞が懸念される状況下での事業ということで、一定の効果が期待されている。

 とはいえ、利用のハードルは高い。まずはマイナンバーカードの取得に時間と手間がかかるので、前回記事を参考に9月までにカードを取得しておきたい。もっとも、マイナポイントの登録自体は9月以降も可能なので、急ぐ必要はない。予算も4000万人分を確保しており、現在の発行枚数が2135万5669枚(6月1日現在)であるので、まだ余裕はある。ちなみに、5月1日から6月1日までの1カ月で発行された枚数は約50万枚だ。

 マイナンバーカードが発行されたら、続いて「マイキーID」を取得する必要がある。

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