新型コロナの影響でスマホの利用時間はどれだけ増えた? MMDが調査
MMD研究所は、8月19日に「2020年 スマホ依存と歩きスマホに関する定点調査」の結果を発表した。スマホ依存の自覚は17.3%で、最も多かったのは女性20代の34.0%。歩きスマホへの危険意識は93.6%となり、歩きスマホの経験は20代が83.0%で最多となった。
MMD研究所は、8月19日に「2020年 スマホ依存と歩きスマホに関する定点調査」の結果を発表した。対象はスマートフォンを所有する15歳〜69歳の男女560人で、調査期間は7月10日〜7月11日。また、2019年9月に発表した「2019年スマホ依存と歩きスマホに関する調査」と一部比較している。
スマホ依存について「かなり依存している」と回答した人が17.3%、「やや依存している」と回答した人が52.5%となり、約7割がスマホに依存していると回答。2019年の同様の調査と比較すると「かなり依存している」という回答は3.9ポイント減となった。性年代別では「かなり依存している」は女性20代が34.0%、「依存していない」は女性60代が45.7%でそれぞれ最多となった。
次に、スマホ依存についての具体的な状況(複数回答)で最も多かったのは「寝るとき、スマホを枕元に置いて寝る」が60.4%、「ちょっとした待ち時間にスマホをいじる」が59.3%、「情報収集源のほとんどがスマホ」が44.8%となった。
紛失して困るのはスマートフォンか財布のどちらかを聞いたところ、「財布」が57.9%、「スマートフォン」が42.1%となり、2019年の同様の調査と比較すると「スマートフォン」と回答した人が7.0ポイント増加。年代別では財布は30代が64.9%と最も多く、次いで60代が64.1%、50代が59.8%となった。スマートフォンは10代が56.4%で最も多く、次いで20代が43.6%、40代が41.5%となった。
スマートフォンを紛失して困ると回答した236人へ、スマートフォンを紛失して困る理由を複数回答で聞いた。最多は「個人情報が入っているから」が66.1%、「連絡が取れなくなるから」が56.8%、「スマホ決済で支払いができなくなるから」が34.7%となった。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言前後のスマートフォンの利用時間を聞いたところ、「3時間以上4時間未満」〜「7時間以上」は、いずれも緊急事態宣言後の方が上回った。特に7時間以上が3.4ポイント増と最も差が出た。
歩きスマホについて「危ないと思う」が67.5%、「やや危ないと思う」が26.1%、計93.6%が危ないと回答し、2019年の同様の調査と比較すると8.8ポイント減になった。歩きスマホを「日常的にしている」が4.1%、「時々している」が25.5%、「ほとんどしない」が39.5%と、合わせて69.1%が歩きスマホをしている。年代別に見ると歩きスマホの経験は20代の83.0%が最多となり、次いで10代が77.8%、30代が75.6%となった。
歩きスマホをしている人が原因でぶつかったまたはケガをした経験は、13.2%が「ある」と回答。歩きスマホをしたことがある387人へ歩きスマホをしていて何にぶつかった、またはケガをした経験については、「物にぶつかった」が15.2%で最多となり、次いで「人にぶつかった」が10.3%、「転んだ」が4.4%となった。
歩きスマホ規制の必要性について「必要があると思う」が73.4%で最多となり、2019年の同様の調査と比較すると23.0ポイント増になった。
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