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Qualcommが安価な5Gプロセッサ「Snapdragon 4」発表 「誰もが5Gを利用できるように」(2/2 ページ)

Qualcommが9月3日(日本時間)、ミッドレンジスマートフォン向けに5G対応プロセッサ「Snapdragon 4」シリーズを発表した。比較的安価なスマートフォンに適用できるSnapdragon 4が5Gに対応したことで、世界各国の5G普及に弾みをつけたい考え。XiaomiのスマートフォンがSnapdragon 4シリーズを搭載する最初のメーカーになるという。

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5G対応のPC向けプロセッサ「Snapdragon 8cx Gen 2 5G」

 PC向けもさらに強化する。PCでの生産性向上に5Gが重要であることは元より、ビデオ会議などが増加したことでカメラやオーディオ性能の重要性も指摘。PC向けとして「Snapdragon 8cx Gen 2 5G」を発表した。競合となるIntelの第10世代Core i5プロセッサよりも18%性能が向上し、バッテリー寿命も50%優れているそうだ。これによって、ファンレス、薄型軽量で数日間のバッテリー寿命が実現できる、とアモン氏はアピールする。もちろん、Sub-6、ミリ波の5G、Wi-Fi6もサポートする。

 4K HDRや3200万画素のカメラセンサーをサポートし、従来のPCカメラよりも高画質を実現できるという。エコーキャンセルとノイズ圧縮技術のQualcomm Aqstic Audio技術もサポートしており、クリアな音声通話も可能としている。

 PCではAcerの共同COOであるジェリー・カオ氏が登場し、世界初のSnapdragon 8cx Gen 2 5G搭載PCとして「Spin 7」を紹介。今後HPが次世代のPCを発表することも明らかにされた。

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Spin 7を紹介するジェリー・カオ氏

 さらに登場したのがMicrosoftのChief Product Officerであるパノス・パネイ氏。Surface Duoでビデオ通話するという演出を交えつつ、両社の蜜月をアピールしていた。

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おもむろにSurface Duoを取り出してビデオ通話を開始するアモン氏
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右はMicrosoftのChief Product Officerであるパノス・パネイ氏

モバイルデータ通信の25%が固定回線の用途に

 2025年末には、世界のモバイルデータ通信の25%を、固定回線代わりにモバイル回線を使う「FWA」が占めるようになるとQualcommは予測。それを想定して、Qualcommでは「Snapdragon X55 5G」モデムを用意。30以上のメーカーが採用しており、FWA用製品が80種類以上リリースされているという。

 FWAは配下のネットワークをWi-FiメッシュとWi-Fi6で構築することで、自宅や企業のネットワークを高速大容量で構築でき、ゲームやエンターテインメントだけでなく業務にも対応できるとしている。

 他にも携帯事業者のネットワーク構築で使われるオープンRANに関して、楽天モバイルやNEC、富士通、ドイツテレコムを紹介。アモン氏はさらにAI、エッジコンピューティング、C2VXに言及し、さらに「小売改革は今後加速する必要がある」として、業務用端末、電子棚、セルフ会計のためのAIカメラといった小売業界でのデジタル改革の重要性を説いた。

 アモン氏の話題は多岐にわたり、それは同社がカバーする領域がさらに拡大していることを示している。5Gをはじめとしたワイヤレスネットワークだけでなく、クラウドやAIと幅広く手掛けるが、1社だけで取り組むのではなく、幅広い業界の各社と協業してエコシステムをサポートするのが責任だと強調。「多くの人々の生活を改善するための将来のイノベーションに向けて、われわれ全員が行動すべき」(アモン氏)

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