KDDI、MVNO新会社を通じてeSIMサービス提供へ
KDDIが、新たに設立するMVNOを通じてeSIMサービスを提供する。オンラインに特化した通信サービスを提供する子会社「KDDI Digital Life」を11月2日に設立する。手続きは完全オンライン型とし、ユーザーが料金プランをカスタマイズできる機能も用意するという。
KDDIが10月30日、新たに設立するMVNOを通じてeSIMサービスを提供することを発表した。2021年春のサービス開始を目指す。
MVNOとして、オンラインに特化した通信サービスを提供する子会社「KDDI Digital Life」を11月2日に設立する。またeSIMサービスの提供にあたり、シンガポールでオンライン型携帯事業を展開するCircles Asiaとパートナーシップを結ぶ。
eSIMはオンラインで契約からSIMの発行までを完結できるため、デジタルネイティブなユーザー層をターゲットとする。手続きは完全オンライン型とし、ユーザーが料金プランをカスタマイズできる機能も用意するという。具体的な料金プランは未定だが、「シンガポールでは(eSIMが)MNOのARPU(ユーザー1人あたりの売り上げ)を上回るケースもある」(KDDI高橋誠社長)ため、小容量から大容量まで幅広い選択肢を用意する可能性が高い。
KDDI Digital Lifeは、UQ mobile、BIGLOBEモバイル、J:COM MOBILEに続く、KDDIが持つマルチブランドの一角を占めることになる。ブランド名は未定だが、高橋氏によると「KDDIを意識させないようなサービス名にする」とのこと。
Circle Asiaは台湾や豪州にも進出しており、日本進出にあたり、KDDIと提携することが決まったという。
関連記事
- いまだeSIMの提供に消極的な3キャリア 期待できるのは“新しいフルMVNO”と楽天のみ?
iPhoneを中心にeSIMに対応する端末が増えているが、大手3キャリアはeSIMサービスの提供には慎重な姿勢を崩さない。MVNOではIIJがeSIMサービスを提供しているが、2019年内に、eSIMの提供に必要な「フルMVNO」の形態を持つ事業者が、他にも登場するという。 - キャリアの脅威になる? IIJmioの「eSIM」が業界に与えるインパクト
IIJは7月18日から、個人向けのeSIM対応データ通信サービスを開始する。6GBプランしかなく、対応端末も限られるが、オンラインで気軽に“2回線目”を追加できるのは魅力だ。サービス詳細や、市場に与えるインパクトを検証する。 - 「eSIM」とMVNOの関係
携帯電話に欠かせない「SIM」。最近では「eSIM」なるものも出てきましたが、どういうSIMなのでしょうか……? - 「iPhone 12」で楽天モバイルのSIMは使える? 物理SIMとeSIMで試してみた
楽天モバイルのSIMは、iPhoneでも一部機種で利用できる。では、発売されたばかりの「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」ではどうか。手元にあるiPhone 12 Proで、物理SIMとeSIMを試してみた。 - IIJmioがeSIMの正式プラン「データプラン ゼロ」発表 月額150円+1GBごとにチャージ
IIJが、「IIJmio」向けeSIMサービスの正式プラン「データプラン ゼロ」を3月19日から提供する。必要な分だけ高速データ容量をチャージする仕組みを採用。月額料金は150円で、最初の1GBは300円、以降は450円でチャージできる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.