2020年のダウンロード数トップは「COCOA」 App Annieの「モバイル市場年鑑2021」から
App Annie Japanが「モバイル市場年鑑 2021」を発表。世界のモバイルアプリダウンロード数が過去最高となる約2180億件を記録し、2020年に日本で最もダウンロードされたアプリは「COCOA」だった。
App Annie Japanは、1月13日に2020年のモバイル市場に関する包括的なレポート「モバイル市場年鑑 2021」を発表した。
2020年は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けたオンラインへの急速な移行に伴い、モバイルアプリのダウンロード数が過去最高となる約2180億件を記録。消費支出額は約1430億ドル、1人あたりの1日の平均モバイル利用時間は4.2時間で、いずれも2019年の同期間から20%増加している。
日本のモバイルアプリのダウンロード数は年間約26億件、消費支出額は約200億ドルに。1人あたりの1日の平均モバイル利用時間も、2019年の3.3時間から3.7時間へと増加している。
非ゲームアプリの年間ダウンロード数ランキングでは、新たに 厚生労働省が公式提供する新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」、ビデオ会議ツール「Zoom」、デリバリーサービス「UberEATS」がランクイン。ゲームアプリランキングではカジュアルゲーム、ハイパーカジュアルゲームといった比較的簡易的なジャンルが主流になりつつある。
MAU(月間アクティブユーザー数)のランキングは継続的にランクインしているコミュニケーションアプリやSNSが上位となったが、2020年はその利用がさらに増加。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて非接触の決済、ショッピングアプリが例年と比べ台頭しており、消費行動の変化から一時的ではなく今後も高い数字を維持していくと推測される。
消費支出額のランキングはマンガアプリ、音楽・動画ストリーミングアプリ、ライブ配信アプリ、ファイナンスではQRコード決済アプリが台頭。ソーシャルでは動画アプリ「TikTok」が大きく成長し、モバイルの動画ストリーミングでは世界的に見ると「Netflix」、日本とカナダでは「Amazon Prime Video」の利用が多くなっている。フード&ドリンクでは「Uber Eats」やレシピアプリ「COOKPAD」「クラシル」、テイクアウト需要から「くら寿司公式アプリ」がランクインした。
関連記事
- 2020年上半期のアプリダウンロード数は前年比25%増に App Annieが発表
App Annie Japanは、8月20日に2020年上半期(1〜6月)のモバイル市場に関するレポートを発表。アプリのダウンロード数、消費支出、利用時間をはじめ、カテゴリーに見るアプリ市場動向の変化を分析している。 - 新型コロナの影響で第1四半期のアプリ支払高が過去最高の234億ドルに──App Annie調べ
App Annieによると、新型コロナの拡大が始まった第1四半期(1〜3月)は、世界での平均アプリ滞在時間が20%増加し、アプリストアでの支出高は15%増の234億ドル(約2兆5300億円)だった。 - 新型コロナでビジネスアプリ需要が急増 「ZOOM」はイタリアで55倍に──App Annie調べ
新型コロナウイルス感染症対策の自宅待機令やロックダウンが拡大する中、テレワークに必携のビジネスアプリの世界でのダウンロード数が急増している。App Annieによると「ZOOM」のダウンロード数は例えばイタリアでは55倍になった。 - 過去10年間、世界で最もダウンロードされたアプリは「Facebook」 ゲームは?──App Annie調べ
米アプリ調査会社App Annieが、2010年からの10年間に世界で最もダウンロードされたアプリとゲーム、収益を上げたアプリとゲーム、それぞれのトップ10を発表した。アプリはトップ10本のうち7本がSNSアプリだった。 - 2018年の世界でのアプリストア消費、1000億ドル超え──App Annie調べ
App Annieが毎年恒例のモバイルアプリに関する通年調査結果を発表した。アプリの総ダウンロード数は2年前より35%増の1940億本、ユーザーの支払い総額は75%増の1010億ドル(約11兆円)だった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.