実店舗オーナーのキャッシュレス導入意向はどれだけ伸びた? MMD研究所とSquareが調査
MMD研究所は、2月8日に「【第2弾】実店舗オーナーによる運営店舗のキャッシュレス決済利用動向調査」の結果を発表した。実店舗運営側のキャッシュレス決済意識や導入状況などの実態を調査したものとなる。
MMD研究所は、2月8日にSquareと共同で実施した「【第2弾】実店舗オーナーによる運営店舗のキャッシュレス決済利用動向調査」の結果を発表した。本調査は予備調査を行った上で、実店舗を運営かつ決済端末や決済方法の導入に決定権がある・意見が反映される1165人の回答を分析したもの。
対象者に消費者としてキャッシュレス決済を利用しているかどうか聞いたところ、キャッシュレス決済利用者は77.0%、キャッシュレス決済未利用者は23.0%。キャッシュレス決済の導入状況について、キャッシュレス決済利用者が導入している決済はカード決済が47.8%と最も多く、キャッシュレス未利用者が導入している決済はQRコード決済が9.3%だった。
店舗オーナーとしてではなく消費者として普段の支払い方法について聞いたところ、77.0%が現金以外の支払い方法を利用。現金以外を利用するユーザーに、現金のみ対応の店舗で来店をやめたことがあるか聞いたところ20.4%が「やめたことがある」と回答。キャッシュレス決済の導入状況で店舗選びをしたことがあるかは、31.1%が「ある」と回答した。
第1弾調査では「実店舗における消費者のキャッシュレス決済利用動向調査」を行っている。決済サービスの導入決定権を持っている現金決済のみ対応店舗のオーナー500人へ、前回の調査結果である「キャッシュレス決済が利用できなかったため、店舗への来店をやめた経験があるキャッシュレス決済利用者は31.5%」という結果を見せた。見る前は「導入を検討しようと思う」が3.4%、「導入検討を迷う」が30.4%で、見た後は「導入を検討しようと思う」が16.2%、「導入検討を迷う」が26.4%となった。
同様に、決済サービスの導入決定権を持っているキャッシュレス決済導入店舗のオーナー500人を対象に、前回の調査結果である「キャッシュレス決済が利用できなかったため、店舗への来店をやめた経験があるキャッシュレス決済利用者は31.5%」という結果を見せた。見る前は「継続利用しようと思う」が65.0%、「継続利用を迷う」が13.2%となり、見た後は「継続利用しようと思う」が67.8%、「継続利用を迷う」が16.6%となった。
【訂正:2021年2月8日20時00分 初出時、アンケート結果の記述に誤りがありました。おわびして訂正致します】
キャッシュレス決済を導入した理由(複数回答)は「キャッシュレス・消費者還元事業に対応したかったから」が29.9%と最も多く、運営する店舗でキャッシュレス決済を導入する前後で客単価が変化したか聞いたところ、17.2%が「客単価が上がった」と答えた。
キャッシュレス決済を導入しない理由(複数回答)は「初期導入費用や各種手数料が高いから」が44.4%と最も多く、キャッシュレス決済の手数料や管理費のイメージでは約3割が振込手数料や管理費に不満を持っていることが分かった。また、導入後に感じた不満点(複数回答)は「導入費用や月々の手数料の支払いがある」が27.8%と最も多く、次に「入金までに時間がかかる」が27.2%、「金額をミスした際、修正するのが面倒」が17.0%となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマホ非接触決済サービス、満足度1位は「楽天Edy」 MMDの調査より
MMD研究所は、1月27日に「2021年1月 スマートフォン決済(非接触)の満足度調査」の結果を発表。総合満足度1位は「楽天Edy」で、利用頻度が最も高いのは「モバイルWAON」となった。 - 利用サービス上位は「楽天Edy」「iD」「モバイルSuica」――MMD研究所のスマホ決済(非接触)調査
MMD研究所が「2021年1月スマートフォン決済(非接触)利用動向調査」の結果を発表した。利用サービスの上位は「楽天Edy」「iD」「モバイルSuica」となり、利用検討サービスの上位は「楽天Edy」「モバイルSuica」「Visaのタッチ決済」となった。 - スマホ決済の認知率は90%超え、利用トップはPayPay MMDの調査より
MMD研究所は、1月20日に「2021年1月スマートフォン決済(QRコード)利用動向調査」の結果を発表。QRコード決済サービスの上位は「PayPay」「d払い」「楽天ペイ」で、利用開始時期は「2020年1月〜6月」からが最多となった。 - 「キャッシュレス未対応で来店をやめた」人は3割 キャッシュレス普及を体感する人は61.3%――SquareとMMD研究所が共同調査
SquareとMMD研究所が、共同で行った「実店舗における消費者のキャッシュレス決済利用動向調査」の結果を発表した。キャッシュレス決済の普及を体感するとの回答は61.3%で、キャッシュレス決済利用者の3割以上が未対応を理由に来店をやめたと答えた。 - スマホ非接触決済の利用経験ありは2割、利用上位は「楽天Edy」「iD」「モバイルSuica」
MMD研究所は、7月28日に「2020年7月スマートフォン決済(非接触)利用動向調査」の結果を発表。利用サービス・利用検討ともに上位は「楽天Edy」「iD」「モバイルSuica」となった。