OPPOから派生、「realme」日本参入のインパクト スマートフォンの投入はどうなる?:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)
グローバルでシェアを伸ばすrealme(リアルミー)が、日本市場に上陸する。もともとはOPPOのサブブランド的な存在だったrealmeだが、2019年に単独の会社として独立した。日本では、まずワイヤレスイヤフォンやスマートウォッチ、モバイルバッテリーを展開する一方で、スマートフォン市場への参入も視野に入れているという。
グローバルでシェアを伸ばすrealme(リアルミー)が、日本市場に上陸する。同ブランドの製品を扱うのは、シンガ・ジャパンという会社だ。OPPOの兄弟会社であるrealmeは、OPPOとは別の若年層向けブランドとして誕生した経緯があり、現在は会社自体も分け、兄弟のような関係でそれぞれがスマートフォンやスマートフォンに接続するアクセサリーを展開している。
若年層にターゲットを絞っているだけに、リーズナブルな製品が多い一方で、デザイン性も高いのが特徴だ。バッグやスーツケースのようなファッションアイテムまで開発しているのは、OPPOとの大きな違いといえる。日本では、まずワイヤレスイヤフォンやスマートウォッチ、モバイルバッテリーを展開する一方で、スマートフォン市場への参入も視野に入れているという。そのインパクトを読み解いていきたい。
海外で急成長するrealme、魅力は価格やデザイン
もともとはOPPOのサブブランド的な存在だったrealmeだが、2019年に単独の会社として独立。現在は、OPPOの兄弟会社として、スマートフォンやアクセサリーを手掛けている。OPPO以上に、若年層向けの色合いが濃いブランドで、スローガンには「DARE TO LEAP」を掲げている。シンガ・ジャパンの営業本部 田中優也氏は、「臆することなく飛び込み、未来に挑戦することを後押しする気持ちが込められている」と、その意味を語る。
realmeが得意とするのは、「高い品質と手の届きやすい価格、目を引くデザイン」(同)だという。実際、日本市場参入の第1弾として用意したワイヤレスイヤフォンは、最安のものが3480円(税込み、以下同)と驚くほど安いが、製品自体はきれいなデザインでまとめられている。デザイン性を高める狙いもあり、realmeは著名なデザイナーを起用。ひとクセあるデザイン性を備えた製品を打ち出し、話題を集めている。
例えば、日本からは、INFOBARでおなじみの深澤直人氏がrealmeに参画しており、海外では同氏が手掛けたスマートフォンも販売されている。ニンニクや玉ねぎといった野菜からインスパイアされた「realme X Master Edition」は、そのモチーフの珍しさからも注目された端末だ。低価格を売りの1つにしているrealmeだが、ハイエンドの5Gスマートフォンも開発しており、その1つである「realme X50 5G Master Edition」も深澤氏がデザインを担当した。
スマートフォンメーカーとしては新参者のrealmeだが、こうしたコンセプトが受け、グローバルでのシェアは急増している。カウンターポイントの2020年第3四半期出荷レポートでは、世界シェア7位を獲得。ユーザー数も5000万を超えたという。参入した国や地域は61に達し、特にフィリピンやマレーシアではトップ3に食い込むなど、存在感を発揮している。一方で、展開地域はまだ新興国が多い。日本市場への参入は、realmeが徐々に進める先進国進出の一環と見ていいだろう。
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