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スマホ以前の“カメラ付きケータイ”は、独自の進化を遂げて面白かったのであるITmedia Mobile 20周年特別企画(2/3 ページ)

2000年に登場したカメラ付きケータイは、独自の進化を遂げた。2002年はまだ11万画素カメラの端末が当たり前のようにあったのに、2003年には100万画素を超え、メガピクセル時代になるのだ。デジタルカメラのブランドを冠したモデルも登場した。

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AFも搭載、サブディスプレイ連動の撮影も

 さて、2003年の秋以降、どんどんレベルが上がる。いち早く動いたシャープは、AF搭載で200万画素とワンランク上げてきて、サブディスプレイを見ながら撮影する機能を付けてきた。

SH505iS
SH505iS。オートフォーカス搭載。この端末はサブディスプレイを見ながらの撮影もできた

 2004年からはもうカメラ機能強化の時代である。三菱電機からはカメラに富士フイルムのスーパーCCDハニカムを搭載した端末が出た。

 各社、サブディスプレイを使った撮影や回転するモニターなど、撮り方への工夫が見られるようになってきたのもこの年だ。

D506i
「D506i」。小さなサブディスプレイでの撮影シーン

 パナソニックの「P900iV」は、ビデオカメラっぽく横向きにカメラを搭載し、モニターをこんな風に開いて撮る端末。面白いので個人的に購入した端末でもある。動画にもチカラを入れており、スタンダードは3gp形式だったのだった。

P900iV
「P900iV」。カメラが横に付いており、撮影時はこうする。ビデオカメラのイメージだった
P900iV
P900iVで象の滑り台。なかなかである

300万画素〜500万画素の時代に突入、EXILIMやCyber-shotを冠するモデルも

 2005年には300万画素の時代へ突入する。

 SH901iSの撮影画像サイズ選択が、その頃のケータイカメラを象徴していて面白いので記念に載せておきたい。アイコン(76×76)から3M(1536×2048)まで全部で9種類もあるのだ。

SH901iS
いやもう何事かと思った撮影画像サイズ選択画面

 もうよくこれだけ並べたなと。撮る前にサイズ(写真の用途)を決めろってのがおかしな話で、撮った後で必要に応じて縮小したりトリミングできればいいじゃん、と思ったり書いたりした記憶がある。

SH901iS
300万画素に達したシャープの「SH901iS」

 この時代になると、カメラが得意なメーカーとそうじゃないメーカーがはっきりしてくる。シャープ、カシオ、パナソニック(パナソニック モバイルコミュニケーションズ)、ソニー・エリクソン(現ソニー)あたりがよかった記憶がある。

 カシオは2007年に同社のカメラブランド「EXILIM」の名を冠した「EXILIMケータイ W53CA」を発売。何と500万画素。私も愛用していた。

EXILIMケータイ
28mm相当の広角で500万画素というスペックに達したのだった
W53CA
W53CAの作例。画質がずいぶん上がり、色もナチュラルになっているのが分かる。進化したもんだ

 ソニー・エリクソンは2008年にCyber-shotの名を冠した「SO905iCS」を発売。こちらも500万画素だ。しかも3倍ズーム。

Cyber-shotケータイ
ソニー・エリクソンが本気を出してきた、と話題になったCyber-shotケータイ。下にスライドさせるレンズカバーが当時のCyber-shot人気モデルをほうふつとさせた
SO905iC
「SO905iCS」。ちょっとあっさりした感じがCyber-shotっぽかった

 折りたたみ式のヒンジも各社工夫を凝らしていて、3軸だったり回転したりしたし、縦にも横にも開いたりして、どんどん妙な方向に進化して面白かったものである。

 パナソニックもその後、LUMIX Phoneって名前を付けた。

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