ソニー「WF-1000XM4」を試す ノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤフォンで圧倒的な完成度(1/3 ページ)
ソニーが6月25日に発売したワイヤレスイやフォン「WF-1000XM4」を試す。ハイレゾ音源を楽しめるLDACに対応し、歩く、走るといった行動に対して最適なノイズキャンセリング設定を行う機能も搭載。音源の聞き心地や装着感など、気になったポイントをじっくりと確認する。
ソニーが6月25日、新型のノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」を発売した。ソニーストアでの価格は税込み3万3000円。特徴はハイレゾ音質を楽しめる「LDAC」の対応や、利用者の行動に対して最適なノイズキャンセリング設定を自動適用する「アダプティブサウンドコントロール」などだ。
先にWF-1000XM4の評価を述べると、iPhoneとAndroidどちらで使っても音質やノイキャン機能、接続の簡便さ、いずれも非常に満足度が高い。大半の人に対して、ライバルとなるApple製「AirPods Pro」よりオススメできる製品だ。さらに、近年のAndroidスマートフォンとの組み合わせならハイレゾ対応の高音質コーデックLDACにより、ノイキャン対応の完全ワイヤレスでは最高クラスの音質を楽しめる。
短期間ながらWF-1000XM4を試したので、実際の使い心地を紹介していこう。
携帯性や装着感は良好、最大24時間音楽を楽しめる
イヤフォンの形状だが、ノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤフォンとしては平均的な大きさと重量にまとまっている。重量はイヤフォン本体が7.3g×2、ケースが41gと軽量。ケースはサラッとした上品な質感を得られる。ただ、ラフに持ち歩くことも多い製品だけに、傷が気になる場合は各社が販売する保護カバーを付けた方がいいだろう。前モデル「WF-1000XM3」のように、ケースが巨大で持ち歩きをためらうといったことはない。
装着はイヤーピースを耳の穴に入れ、本体を耳介の内側へ乗せるように固定する。イヤーピースはポリウレタンフォーム素材の「ノイズアイソレーションイヤーピース」を採用しており、体温で柔らかく変形して耳の穴をピッタリふさいでくれる。
使い始めはやや堅く感じるが、体温で温まると柔らかくなり異物感はなくなる。数回使うと付け心地はかなり良くなった。また、後述するアプリ「Headphones Connect」を使うと、使用中のイヤーピースのサイズが耳の穴に合っているかの判定もできる。
イヤフォン側の操作キーは、一番大きい円状のパーツがタッチセンサーとなっている。指で位置を確認しやすく、そっと軽く触れるだけで操作できる。キー操作ではノイキャンの各種機能や音楽プレーヤー、音量などを操作できる。アプリから左右のイヤフォンにどの機能を割り当てるかの設定も可能だ。この他、イヤフォン部分はIPX4相当の防滴に対応。イヤフォンを外したときの音楽自動停止や片耳だけでの利用にも対応する。
バッテリーの持続時間は、イヤフォン単体だとノイキャン有効化時に音楽再生が最大8時間、通話が最大5.5時間。また、ケース内蔵のバッテリーからフル充電2回分の電力を充電できる。合計すると、音楽再生なら24時間利再生が可能だ。
長時間の移動やビデオ会議でバッテリー持ちに不満を感じるシーンはまずないだろう。片耳だけでも使えるので、通話なら左右のイヤフォンを片方ずつ交互に使うことでより使用時間を伸ばすこともできる。
充電はケースのUSB Type-C端子かワイヤレス充電(Qi規格)を利用する。イヤフォンのフル充電にかかる時間は1.5時間だが、バッテリー残量の少ないときは5分の充電で60分再生可能なクイック充電も利用できる。外出時にバッテリーがなくなった場合は、近年増えているスマホからのQiによるおすそわけ充電も利用可能だ。
AirPods Proと比べると、イヤフォンのサイズはAirPods Proの方がやや小さく軽いが、フィット感はWF-1000XM4の方が上だと感じられた。フィット感は人によって異なるが、耳の大きい人はWF-1000XM4、小さい人はAirPods Proの方が向いているだろう。
ケースを含めた持ち歩きの利便性は同レベルだ。AirPods Proの重量はイヤフォン5.4g×2、ケース45.6gとなっている。イヤフォンのボタンの操作性はWF-1000XM4の方が上、タッチセンサー部が感触で分かりやすくタッチしやすい。両モデルとも、基本的には街歩きや屋内での利用に向いた製品となっている。
続いて、音質を確認していこう。
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