Xiaomiのスマホが絶好調 世界2位、中国3位の秘密を探る:山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)
2021年第2四半期の世界のスマートフォン出荷シェアでXiaomiが初の2位に躍り出た。日本でもコスパの高い製品をSIMフリー市場のみならず通信事業者にも提供することで、ユーザーを着々と増やしている。Xiaomiにとって母国である中国市場の攻略も重要なテーマになっている。
中国市場を攻略する上でカギを握る“最新技術”
一方、Xiaomiにとって母国である中国市場の攻略も重要なテーマになっている。日本からXiaomiの勢いを見ていると中国市場ではシェア1位と思われがちだが、ここ数年はHuawei、OPPO、vivoに次いで4位、また毎年第4四半期にはAppleに抜かれて5位だった。
しかし2021年第2四半期はvivo、OPPOに次ぐ3位に浮上。これはHuaweiが上位から滑り落ちた影響もあるが、Xiaomiの中国市場での前年同期比の出荷量は47%増であり、vivoの23.6%、OPPOの17.3%を大きく上回っている。シェアの数字そのものよりも、出荷量を大幅に伸ばしたということは中国市場でもXiaomi人気が高まっていることを裏付けているだろう。
中国市場でXiaomiは、2021年上半期に次々と新製品を投入していった。特に3月には折りたたみディスプレイ搭載の「Mi MIX Fold」、高画質カメラ搭載の「Mi 11 Ultra」を発表。Mi MIX FoldはXiaomiらしく「折りたたみで最安値」を実現するとともに、折りたたみスマートフォンという最新技術をXiaomiが製品化できる実力をアピールした。またMi 11 Ultraはグローバルでも発売され、スマートフォンカメラのベンチマークであるDXOmarkで長らく1位の座についていた。カメラ性能でもXiaomiは世界一の製品を作るだけに技術力を持っていることを証明したのだ。
2021年上半期にXiaomiが投入した、際立った特徴を持つモデルは他にもある。低価格モデルのRedmiシリーズにもハイスペックなプロセッサを搭載したモデルを投入し、ハイエンド市場にもコスパの高さで殴り込みをかけた。またXiaomiはゲーミングスマートフォンに特化した傘下メーカー「BlackShark」を擁するが、自らもゲーミングモデルを投入。製品バリエーションをさらに広げている。
- Redmi K40 Pro:Snapdragon 888搭載の超コスパモデル
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Xiaomiのスマートフォンはほぼ全世界で流通しており、価格の安さが大きな人気になっている。一方でブランド力や信頼性は同社の弱点だった。中国市場ではMi MIX Foldを出したことで注目度が一気に高まったが、グローバルではまだ同モデルの発売はない。
下半期はAppleがiPhone 13(仮称)を出すことから、ハイエンドモデルにより注目が集まるだけに、折りたたみスマートフォンのグローバル展開や、Samsungに対抗すべく縦折式のモデル、さらにMi 11 Ultraのカメラをさらに強化した製品などをXiaomiは投入するだろう。
着々と見えてきたグローバル市場、そして中国市場でのトップ1の座をXiaomiがどう狙っていくのか楽しみである。
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