エレコムが「USB PD EPR」対応のUSB Type-Cケーブルを発売 3880円から:最大240Wの電力供給に対応
エレコムが、USB PD(Power Delivery)の最新規格で盛り込まれた100W超240Wまでの電力供給に対応するUSB Type-Cケーブルを発売した。伝送規格はUSB 2.0とUSB4を用意しており、USB 2.0規格の場合はケーブルの長さを1mと2mから選べる。
エレコムは5月下旬、USB PD(Power Delivery)の新リビジョンで定められた「EPR(Extended Power Range)」の認証を取得したUSB Type-Cケーブルを発売した。税込みの想定販売価格はUSB 2.0規格に準拠するものが3880円から、USB4規格に準拠するものが8480円となる。
そもそも「EPR」とは?
USB PDは、USBケーブルを使ってUSB規格に定める電圧/電流を超える電力を供給するためのオプション規格である。この規格の最新版である「Revision 3.1」では、最大電力が100W(20V/5A)から240W(48V/5A)に引き上げられた。
EPRは100Wを超える電力を供給するために必要な要件だ。「電源」「ケーブル」「デバイス」の全てがEPRに対応していないと、100Wを超える電源供給は許可されないようになっている。
USB PDで100Wを超える電力を供給する場合、ソース(電源)、ケーブル、シンク(デバイス)の全てがEPRに対応する必要がある。1箇所でもEPRに対応しない要素があると、100W超の電力供給は行われない(USB Type-C specification Release 2.1より)
ケーブルのラインアップ
今回エレコムが発売するEPR対応ケーブルは、USB 2.0規格(最大480Mbps)の1m/2mケーブルと、USB4規格(最大40Gbps)の1mケーブルで、最大240Wの電力供給に対応する。いずれもUSB Implementers Forum(USB-IF)の認証を取得した“正規対応品”で、カラーはブラックとホワイトを用意する。
税込みの想定販売価格は以下の通り。
- USB 2.0/1m:3880円
- USB 2.0/2m:4080円
- USB4/1m:8480円
なお、このケーブルのEPR対応を生かすには、EPRに対応する電源とデバイスも必要となるので注意しよう。EPR非対応の電源やデバイスと組み合わせて使う場合は、流せる電力の最大値は100W(20V/5A)となる(実際の供給電力は電源やデバイスの能力によって変動する)。
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