月20GBのスマホ料金で最安は? ギガも通話もお得に使える10サービスを徹底比較(1/3 ページ)
6月9日にahamoが「大盛りオプション」の提供を始め、合計100GBまでデータ容量が増やせるようになった。一方「そもそも100GB使うのか」といった声もある。そこで、月のデータ容量は20GBのまま、お得に使えるプランを調べてみた。
6月9日、ahamoで「大盛りオプション」がサービス開始となりました。月のデータ量20GB、国内通話5分かけ放題つきで月額2970円のahamoに、月額1980円のahamo大盛りオプションを付ければ、月額4950円で80GBのデータ量が追加されて合計100GBまで使えます。
大容量・無制限プランのモバイルWi-Fiルーターやスマートフォンの無制限プラン、ホームルーターを検討している方にとっては、ahamo大盛りも比較検討の1つに入っているのではないでしょうか。
一方、「そもそも100GBも使うのか?」「20GBだけでは足りない。だけど、追加したいのはもう少しだけ」あるいは、「20GBぐらいでahamoより安いプランがいい」というニーズもニュースサイトなどの口コミを見てみると確認することができます。
そこで、今回の記事では、月のデータ量20GBよりもちょっと多めに使いたいという方、月のデータ量は20GBでいいから、より安く使いたい、と考えている方向けに、主に20〜30GBのプランをご紹介します。大手通信キャリアに比べて通話料金や、かけ放題オプションが安いMVNOもピックアップしていますので、通話料に悩む方にも参考になると思います。記事内の料金表記は全て税込み表記です。
記事で扱うテーマ
- Y!mobile、UQ mobileで「データ増量」を利用して30GB
- ahamoのdカードGOLD払いを利用して25GB
- povo2.0 60GB|150GBのデータトッピングを計算して使う
- 20GB使えて、通話料金が割安なMVNO5社
- 家のネットもスマホ1つで賄った場合のデータ量(筆者のケース)
サブブランドは1年間、毎月5GB分のデータ増量が無料で受けられる→30GB使える
Y!mobileの「シンプルL」は月額4158円で25GB、UQ mobileの「くりこしプランL+5G」は月額3828円で25GBのプランです。ここにそれぞれ、「データ増量オプション」「増量オプションII」(月額料金は共に550円)を付けると、5GB分のデータ量が追加され、月に30GBまで使うことができます。
現在はY!mobile/UQ mobileともに初めてオプション申し込んだ場合、オプション料金の550円が1年間無料になるキャンペーンが実施中なので、シンプルL、くりこしプランL+5Gの月額料金は変わらずに30GB使えることになります。さらに、余ったデータ量は翌月までくりこすことができ、これはahamoにはない利点です。
Y!mobile、UQ mobile単体で持つと使えるデータ量が多いということもありますが、ahamoの月額2970円より高くなります。
しかし、Y!mobileでは家族で持つと(2台目以降に)割引が受けられる「家族割引サービス」またはSoftBank 光、SoftBank Airとのセット割引である「おうち割光セット(A)」の割引を適用させると、ahamoと同額の月額2970円まで料金を下げられます。
UQ mobileでも同様に、auでんき、auひかり、au/WiMAX+5Gのホームルーター、モバイルルーターとのセット割引「自宅セット割」を適用させると、月額2970円になります。
Y!mobileとUQ mobile、その他の特徴
- 翌月末までデータ繰り越し可能
- データ量追加0.5GBにつき550円
- 低速通信への切り替えUQ mobileのみ対応
- 低速化速度は1Mbps(シンプルS/くりこしプランS+5Gは300kbps)
- eSIM対応
- 通話料金は30秒あたり22円
- かけ放題オプションは10分770円、24時間1870円(UQ mobileは無料通話60分550円もあり)
ahamoはdカードGOLD払いを利用して毎月5GB増量→合計25GB
毎月のahamoの料金支払い方法をドコモが発行するクレジットカードdカードであるdカードGOLDに設定すると、「dカードボーナスパケット特典」が受けられ、毎月5GB分データ量が増量され25GBまで使えます。dカードGOLDは年会費として1万1000円かかりますが、「毎月916円(1万1000÷12)で5GB分データ量が追加される」と考えることもできます。
ahamoでデータ追加料金は1GBあたり550円なので、毎月頻繁にデータ量を追加する使い方をするなら、dカードボーナスパケット特典を利用した方が安上がりになるかもしれません。ちなみに年会費無料のdカードの場合、dカードボーナスパケットで受け取れるデータ量は毎月1GBです。
その他の特徴
- データくりこし不可
- データ量追加1GBにつき550円
- 低速通信への切り替え非対応
- 低速化速度1Mbps
- eSIM対応
- (5分超過後)通話料金 30秒あたり22円
- かけ放題オプション 24時間1100円
povo2.0はデータ追加量によって価格が変動
auのpovo2.0の場合、基本料金は0円でデータ量は「データトッピング」という形で後から追加でき、データトッピングは使用できるデータ量とその有効期限の違いによって6種類に分かれています。
そのうち6490円で有効期限90日間の「データ追加60GB」は1カ月あたり2163円で20GB、1万2980円で有効期限180日間の「データ追加150GB」は1カ月あたり2163円で25GB利用できる計算になります。もちろん、1カ月で20GBも使わない、逆に30GB程度使うのも自由です。
ahamoとLINEMOはデータ量20GBで、月額料金はahamoが2970円、LINEMOが2728円とあまりありません。一方、povo2.0で大容量データトッピングを申し込むと、20GB付近での料金が2163円になり、ahamoとLINEMOよりも割安になります。
その他の特徴
- データ繰り越しではなくデータ量の有効期限が決まっている
- データ量追加は「トッピング」で行う
- 低速通信への切り替え非対応
- 低速化速度は128kbps
- eSIM対応
- 通話料金 30秒あたり22円
- かけ放題オプションは5分550円、24時間1650円
Rakuten UN-LIMIT VIIは20GB、2178円でアプリ利用で国内通話かけ放題
7月1日よりサービス開始される楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VII」。3GBまで1078円、20GBまで2178円、そして20GB以上はどれだけデータ量を使っても3278円、といった段階性の料金プランです。通話に関しては、「Rakuten Link」アプリという通話アプリを使えば国内通話がかけ放題で利用ができます。
しかし、20GBあるいは、それ以上のデータ量が使えるのは楽天モバイルの電波が行き渡っている「楽天回線エリア」だけです。楽天モバイルには楽天回線エリアだけでなく、auの電波をローミングしてサービス展開しているエリアもあり、このエリアを「パートナー回線エリア」と言います。このパートナー回線エリアでは、日本国内において5GBまでしか高速データ通信ができず、これを超えると最大1Mbpsまで通信速度が制限されてしまいます。
パートナー回線エリアは縮小傾向にあり、楽天回線エリアは拡大傾向にありますが、まだまだ場所によってはパートナー回線エリアの電波を拾ってしまうようです。さらに、パートナー回線エリア、楽天回線エリア双方の電波を拾うことができず、「圏外」になってしまう、という現象も起きています。
ここまでは、大手通信キャリアと同等の通信品質で20GB付近の料金プランを検討している方向けの内容でした。2020年の12月3日にahamoが発表されて以来、私達が普段テレビCMなどで目にするブランドでも、月のデータ量20GB付近のプラン料金は確かに安くなりました。
しかし、プランの料金は下がっても、「30秒あたり22円かかる」通話料には変化が起きていません。通話も多い方からすれば、別途かけ放題オプションをつけるか否か悩むところでしょう。そんな悩みをカバーしているのが「20GB付近でも月額2100円程度。通話料金も大手通信キャリアの半額(30秒あたり11円)を実現している」MVNOです。
ここからは、そんなMVNO5社の20GB帯の料金プラン、あるいはそれに準ずる料金プランを解説していきます。
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