月20GBのスマホ料金で最安は? ギガも通話もお得に使える10サービスを徹底比較(2/3 ページ)
6月9日にahamoが「大盛りオプション」の提供を始め、合計100GBまでデータ容量が増やせるようになった。一方「そもそも100GB使うのか」といった声もある。そこで、月のデータ容量は20GBのまま、お得に使えるプランを調べてみた。
日本通信はデータ容量20GB2178円で無料通話70分込み
ドコモ回線を利用している日本通信は1GBで290円から使える「合理的シンプル290」により、超低容量の音声通話プランでも業界の注目を集めていますが、中容量帯のプランにも力を入れています。「合理的20GBプラン」は月額2178円データ量20GB。この中に月に70分までの無料通話が含まれています。2178円に1200円をプラスすれば、3378円で24時間かけ放題にすることも可能です。通話料は30秒あたり11円ですが、専用の通話アプリ利用は不要です。
その他の特徴
- ドコモ回線
- データくりこし不可
- データ量追加は1GBあたり275円
- 低速通信への切り替え非対応
- 低速化速度非公表
- eSIM対応
- 通話料金は30秒あたり11円(専用アプリ不要)
- かけ放題オプションは24時間1200円(合理的20GBプランの場合) (専用アプリ不要)
HISモバイルは通話料9円/30秒 しかも専用アプリ不要
エイチ・アイ・エスと日本通信の合弁会社であるHISモバイルの「自由自在290プラン」は1GB/3GB/7GB/20GB/50GBを上限に定められるプランで、20GBを上限に定めた場合、月額料金は2190円です。上限を20GBに定めたプランで月に10GBしか使わなかった場合、上限まで10GBありますが、このデータ量は翌月に繰り越すことができません。
特筆すべきはその通話料金です。大手キャリアの通話料が30秒あたり22円のところ、自由自在プランは30秒あたり9円と半額以下です。しかも、専用の通話アプリを使う必要はありません。かけ放題オプションを使って通話をするときも通話アプリは必要ありません。
その他の特徴
- ドコモ回線
- データくりこし不可
- データ量追加1GBあたり200円
- 低速通信への切り替え 非対応
- 低速化速度は200kbps
- 通話料金は30秒あたり9円(専用アプリ不要)
- かけ放題オプションは5分500円、24時間1480円(専用アプリ不要)
NUROモバイルは 「専用帯域」を使っている「NEOプラン」に注目
ソニーネットワークコミュニケーションズがサービス展開しているNUROモバイルのプランは大きく分けて3GB/5GB/10GBの「バリュープラス」と20GBの「NEOプラン」の2つに分かれます。
20GBのNEOプランは「ただバリュープラスの容量を増やしただけ」という位置付けではありません。NEOプランではバリュープラスとは異なるNEOプラン専用の帯域を利用しているため、MVNOによくある、昼時などトラフィックが混雑する時の速度低下を避けて利用できるよう開発されました。
NEOプランには、共にデータ量20GBの「NEOプラン」と「NEOプランLite」の2つのプランがあります。それぞれ月額料金は2699円と2090円と異なりますが、NEOプランには、以下の特徴があります。
- 3カ月ごとに15GBのデータ量を受け取ることができる「Gigaプラス」
- LINE・Twitter・Instagram・TikTokのアプリはデータ消費がゼロになる「NEOデータフリー」
- 上り通信のデータ通信量を消費しない「あげ放題」のサービス
Gigaプラスで受け取ったデータ量に関しては、受け取った月の翌々月まで繰り越せるので、付与される15GBを3カ月に分けて使った場合、「2699円で1カ月あたり25GB(20GB+5GB)ずつ使う」ことも可能です。あとは公式サイトにある「専用帯域」の「サクサク感」が気になるところです。
その他の特徴
- ドコモ回線(NEOプラン、NEOプランLiteの場合)
- 翌月末までデータくりこし可
- データ量追加 1GBあたり550円
- 低速通信への切り替え 非対応
- 低速化速度 1Mbps
- 通話料金 30秒あたり11円(専用アプリ不要)。
- かけ放題オプションは5分490円、10分880円(専用アプリ不要)
IIJmioは通話定額オプション割引が魅力的だが……
インターネットイニシアティブの個人向けブランドIIJmioの「ギガプラン」では、2GB/4GB/8GB/15GB/20GBから選べます。20GBの音声通話SIMは2000円なので今回解説したMVNOと大差ありませんが、IIJmioでは定期的に通話定額オプションの割引キャンペーンを実施しています。
例えば国内通話5分かけ放題の「みおふぉんダイアル通話定額5分+」が月額500円のところ、13カ月間月額90円で使えたり、24時間かけ放題の「みおフォンダイアルかけ放題+」が月額1400円のところ、13カ月間月額990円で使えたりといった具合です(2022年7月31日まで実施しているキャンペーン内容の1つ)。
また、IIJmioはデータ通信用としてeSIMで契約し、povo2.0を音声通話SIMで契約する「デュアルSIM」運用といった使い方もおすすめです。IIJmioギガプランのeSIMは、20GBでも月額1650円と破格の安さで使えるためです。ただし、今のところIIJmioのeSIMはデータ通信機能のみの提供となっているため、通話用として利用することはできません。
その他の特徴
- ドコモ回線、au回線
- 翌月末までデータくりこし可
- データシェア可能
- データ量追加 1GBあたり220円
- 低速通信への切り替え 対応
- 低速化速度 300kbps
- eSIM対応(データ通信のみ)
- 通話料金 30秒あたり11円(専用アプリ不要)
- かけ放題オプションは5分500円、10分700円、24時間1400円(専用アプリからの通話)
mineoは低速でデータ無制限の「マイそく」という選択肢も
関西電力グループのオプテージのmineoには1GB/5GB/10GB/20GBと月に使えるデータ量が決まっているプランとして「マイピタ」があります。マイピタの最大容量である20GBの月額料金は2178円と、他社と肩を並べる水準ですが、今回取り上げるのはマイピタとは別の料金プランである「マイそく」です。
マイそくには最大1.5Mbpsでデータ無制限で使える月額990円の「スタンダード」、最大3Mbpsでデータ無制限で使える月額2200円の「プレミアム」の2つが用意されています(8月から300kbpsで月額660円の「ライト」も提供予定)。「通信速度は気にしないが、できるだけ安く、そしてある程度データを使いたい」という方には合うかもしれません。
マイそくは月曜日から金曜日(祝日含む)の12時から13時までは最大速度が32kbpsに制限される、3日間10GB以上利用した場合、同じく最大速度が32kbpに制限される、といった注意点もありますが、「合う人には合う」プランといえるでしょう。2022年8月31日まで、「マイそく月額基本料金割引キャンペーン」により、利用開始の翌月から6カ月間、月額基本料金から330円割引されます。
かけ放題オプションについても、10分かけ放題で月額550円、24時間かけ放題で月額1210円と他社よりも料金が安く設定されており、利用時にも専用の通話アプリは不要です。
ただし他のMVNOと違って、標準の電話アプリからの発信だと30秒あたり22円となります。30秒あたりの通話料を安くするには「mineo でんわ」という通話サービスに加入し、「mineo でんわアプリ」から発信する必要があります。そうすると30秒あたりの通話料は10円にまで下がります。一部のMVNOのように「専用の通話アプリをダウンロードし、専用の通話アプリから発信するだけで30秒あたり11円になる」というわけではありません。
さらに、このmineoでんわを申し込んだ状態だと、10分かけ放題、時間無制限かけ放題を申し込むことができません(10分かけ放題契約時で10分を超えた場合の通話料は30秒あたり11円)。取りあえずは月額料金無料のmineoでんわを申し込んで、30秒あたりの通話料を10円に下げるのも手ですが、この状態だと10分かけ放題に申し込むことができませんので、場合によっては損してしまいます。この通話オプション、通話アプリ、通話料の関係には注意しましょう。
その他の特徴
- ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線
- 低速時速度:32kbps
- 通話料金:30秒あたり11円(専用アプリからの通話)
※通常の電話アプリからだと30秒あたり22円
※10分かけ放題選択時の10分経過後の通話料は30秒あたり11円(専用アプリ不要)
- かけ放題オプションは10分550円、24時間かけ放題1210円 (専用アプリ不要)
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