「Xperia 10 IV」と「Xperia Ace III」はどちらが買い? スペックから使い勝手までを徹底比較(1/3 ページ)
ソニーの2022年夏商戦向け5Gスマートフォンから、「Xperia 10 IV」と「Xperia Ace III」を比較する。Xperiaシリーズの従来機からの買い換えにあたり、有力候補となりうる2機種の実力を検証した。
ソニーの2022年夏商戦向け5Gスマートフォンから、「Xperia 10 IV」と「Xperia Ace III」を比較する。Xperia 10 IVは6万円台のミドルレンジモデル、Xperia Ace IIIは3万円台で買えるエントリーモデルだ。Xperiaシリーズの従来機からの買い換えにあたり、有力候補となりうる2機種の実力を検証した。
Xperia 10 IVはフラグシップのXperia 1シリーズの系譜にあるミドルレンジモデルだ。縦長のディスプレイや3眼カメラなど、機能面で“Xperiaらしい”要素が取り入れられている。一方のXperia Ace IIIはXperiaシリーズならではの機能は少ないものの、質感の良さと大容量バッテリーが特徴となっている。
販売キャリアと価格
Xperia 10 IVは7月上旬以降にNTTドコモ、au、UQ mobile、ソフトバンクの各ブランドから発売予定。Xperia Ace IIIは6月10日発売で、NTTドコモ、au、UQ mobile、Y!mobileの各ブランドが取り扱っている。
2022年6月21日時点の販売キャリア別の価格(税込み)は以下の通り。両方の価格を公表しているNTTドコモ版の価格を比べると、約3万円の価格差がある。
Xperia 10 IVの販売キャリアと価格
- NTTドコモ:6万4152円
- au:価格未定
- UQ mobile:価格未定
- ソフトバンク:価格未定
Xperia Ace IIIの販売キャリアと価格
- NTTドコモ:3万4408円
- au:3万3415円
- UQ mobile:3万3415円
- Y!mobile:3万1680円
スタイリッシュなXperia 10 IV、手触りにこだわるXperia Ace III
Xperia 10 IVは、上位モデルの1シリーズに通じるスティック形状のデザインで、縦長の画面となっている。前面・背面ともに耐久性の高いガラス素材「Gorilla Glass Victus」を採用。背面はツヤが少なく、温かみを感じる仕上げとなっている。カラーはブラック、ホワイトの他、パステル調のミント、ラベンダーで計4色を用意する。
【訂正:2022年7月14日21時27分 初出時、Xperia 10 IVのGorilla Glass Victusを前面と背面に採用している旨の説明がありましたが、ドコモの製品サイトに誤記があり、正しくは「前面のみ採用」です。おわびして訂正いたします。】
Xperia 10 IVのサイズは約67(幅)×153(高さ)×8.3(奥行き)mm、重量は約161gだ。横幅は昨今のスマホの大型化が進む中では控えめで、手の大きい人なら握りしめることもできるだろう。画面は縦横比21:9、約6型の有機ELディスプレイ(有機EL トリルミナス ディスプレイ for mobile)を採用する。
Xperia Ace IIIは、凹凸をつけた塗装で独特の風合いを表現している点がユニークだ。カラーによって質感の表現が異なり、例えばブラックはサラサラした砥石(といし)のような手触りで、ブリックオレンジはしっとりとした赤土のような手触りとなっている。カラーラインアップはブラック、ブリックオレンジ、グレー、ブルーという4色。販売キャリアによって取り扱いカラーが異なる。
Xperia Ace IIIの画面は縦横比16:9の約5.5型TFT液晶ディスプレイで、前面ガラスは「Gorilla Glass Victus」を採用する。サイズは約69(幅)×140(高さ)×8.9(奥行き)mm。片手操作で画面端まで指が届きやすいサイズ感となっている。重量約162gは10 IVと1gの差。背面素材の質感や重心の違いもあり、10 IVよりもしっかりと手の平にフィットする印象だ。
ディスプレイはXperia 10 IVがワンランク上
画面表示の品質は、有機ELディスプレイを採用するXperia 10 IVが全てにおいてワンランク上という印象を受ける。
Xperia 10 IVのディスプレイは発色が良く、動画視聴のときも見栄えが良い。前世代モデルよりも最大輝度が向上するため、屋外での視認性も改良されている。ただし、HDRコンテンツの再生には対応していない。
一方で、Xperia Ace IIIのディスプレイは単体で見ると気にならない程度ではあるが、比較すると全体的に青みがかったように見える。また、最大輝度が低いため、晴れた日の日中には画面が見づらいと感じた。
オーディオ関連ではいずれも3.5mmステレオジャックを搭載し、有線イヤフォンを接続できる。また、ハイレゾ音源の再生や、Bluetoothの高音質コーデックのLDACとaptX HDは両機種ともサポートしている。一方、ハイレゾ音源相当で再生する「DSEE HX」「DSEE Ultimate」はXperia 10 IVのみ対応している。
【訂正:2022年6月28日14時15分 初出時、Xperia Ace IIIがDSEE HXに対応している旨の記述がありましたが、対応しておりません。おわびして訂正いたします。】
オーディオ再生で大きな差となるのは、Xperia 10 IVのみがサポートする「360 Reality Audio」だ。ステレオ再生で臨場感のある立体音響を実現する技術で、本来は専用の音源が必要となる。Xperia 10 IVでは360 Upmix機能により、音楽・動画配信サービスの音のような、端末から鳴る音を全て360 Reality Audio化して再生できるため、Netflixなどの映画をまるで映画館で見ているかのような音響で楽しめる。
なお、内蔵スピーカーはどちらもモノラルで、音の響き方に大きな差は感じなかった。
関連記事
- ミッドレンジの「Xperia 10 IV」発表 161gの軽量ボディーに5000mAhバッテリー搭載
ソニーがミッドレンジの5Gスマートフォン「Xperia 10 IV」を発表。7月上旬以降の発売を予定している。5000mAh以上のバッテリーを搭載しながら、161gという軽量ボディーを実現した。3眼カメラのうち、広角カメラが光学式手ブレ補正に対応している。 - 出そろった「Xperia Ace III」の価格 最安値はどのキャリアか
NTTドコモ、au、UQ mobile、Y!mobileがソニー製スマートフォン「Xperia Ace III」の販売を6月10日に開始する。各社のオンラインショップにおける販売価格、端末購入プログラム適用後の実質負担額、販路、カラーをまとめた。記事内は全て税込み。 - ドコモ、「Xperia Ace III」を6月10日に発売 3万4408円
NTTドコモは、6月10日に5G対応スマホ「Xperia Ace III SO-53C」を発売。直観的に操作できる「かんたんホーム」や「かんたん使いこなしガイド」を備え、ドコモオンラインショップの価格は3万4408円(税込み)。【訂正】 - 「Xperia 1 IV」は何が進化したのか 「Xperia 1 III」との違いをおさらい
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが6月3日にソニーの最新フラグシップスマートフォン「Xperia 1 IV」を発売した。外観は先代の「Xperia 1 III」から大きく変わっておらず、パッと見だと違いが分からないほど。一方でカメラが大きく進化し、望遠レンズが光学ズームに対応した。 - 約19万円の「Xperia 1 IV」、端末購入プログラムを“使わず”に安く買う方法は?
ソニー製の5G対応スマートフォン「Xperia 1 IV」を買った。昨今のハイエンドスマホは高騰している。どうすれば高額な端末をお得に購入できるのかを考えてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.