カメラが高評価「HONOR Magic4」の下位モデル「HONOR Magic4 Lite 5G」をドイツで触ってきた:山根康宏の海外モバイル探訪記
スマートフォンのカメラ性能の指標「DXOMark」で、2022年6月末時点で最高ポイントを記録したHonor「HONOR Magic4 Ultimate」。Huaweiから独立して1年ちょっとでこのようなモデルを出すのは驚きだ。このHonorが発表したエントリーモデル「HONOR Magic4 Lite 5G」を見てみよう。
スマートフォンのカメラ性能の指標の1つとなっているDXOMarkで、2022年6月末時点で最高のポイントを出しているのがHonorの「HONOR Magic4 Ultimate」です。
Huaweiから独立して1年ちょっとで、スマートフォンの中で最高級のカメラを搭載するモデルを出すとは驚きす。ちなみに2位はHuaweiの「P50 Pro」で、こちらのモデルは2021年8月発売と1年前のモデルながら、そのカメラ性能は今でも強力です。
Honorの主力マーケットは中国ですが、徐々に海外進出も図っています。Magic4シリーズも複数のモデルがあり、一部は欧州でも販売中です。今回は入門機としてLiteの名がつけられたモデル「HONOR Magic4 Lite 5G」をドイツで見てきました。
HONOR Magic4シリーズはHuawei時代のMateシリーズによく似た本体デザインを踏襲しており、背面の中央に円形の台座を配置し、その円周上に複数のカメラを埋め込んでいます。このデザインは一部のメーカーが採用していますが、カメラ位置が中央にあるので使いやすいようです。このMagic4 Lite 5Gも同様に3つのカメラを背面に配置。プロセッサはSnapdragon 695 5Gで、実売価格はドイツで279ユーロ、約4万円です。
ボディーは光沢感を高めた仕上げですが、指紋の跡がかなりついてしまうので、ケースをつけるのは必須かもしれません。ディスプレイは6.81型と比較的大きく、本体サイズは75.8(幅)×166(高さ)×8(奥行き)mm、重量189g。バッテリーは4800mAhを搭載し66Wの高速充電に対応します。
カメラは4800万画素+200万画素マクロ+200万画素という組み合わせです。超広角がないのはちょっと残念ですが、入門機ということで割り切った設計になっているのでしょう。
カメラを起動すると倍率表示が出てこないのでちょっと戸惑いますが、倍率も気にせずシャッターをタップして撮影する、というシンプルな使い方は悪くありません。モードはナイト、ポートレート、動画、その他と一般的。深度測定カメラがあるのでポートレートモードでのボケ撮影はしっかりと決まります。
カメラはベーシックな性能ですが、インカメラは1600万画素と画素数は高め。メインとフロントを同時に使うDUAL-VIEW(デュアルビデオ)にも対応します。
HONORは旧Huawei時代から欧州でいくつかの製品を出しているものの、まだ知名度はそれほど高くありません。購入しやすい価格のライトモデルが人気になれば、いずれ上位モデルにも注目が集まるようになるでしょう。今後の海外展開に注目したいところです。
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