イオンモバイルを契約してみた 「お得度」や「通信品質」を徹底検証、手続きの注意点も(4/4 ページ)
MVNO事業者のイオンモバイルは、イオンモールなどで契約できるのが特徴だ。大きな広告を目にする機器が少なく目にとまることは少ないが、auやドコモの回線を利用しており、少ないデータ容量帯のプランが充実していることが強みだ。
つながり具合、通信速度、通話品質は?
イオンモバイルを契約してまだ、あまり日はたっていませんが、現段階ではつながり具合、通話品質に関して問題はないと感じています。
通信速度に関してですが、「MVNOの通信速度は、昼時に遅くなる」といわれているように、イオンモバイルでも昼時の通信速度は低下する傾向にあります。9月26日(月)の9時から18時にかけて、弊社が入居している渋谷ヒカリエ32階のオフィス内と渋谷駅付近でイオンモバイルの通信速度を計測しました(計測端末は「iPhone 12 mini」で、計測アプリは「Speed Test Master」)。12時台は4回計測しましたが、そのうち3回の下り速度は1Mbpsしか出ませんでした。
昼時の通信速度
- 12時02分:下り47Mbps、上り28Mbps、ping値34ms
- 12時14分:下り1Mbps、 上り29Mbps、ping値84ms
- 12時28分:下り1Mbps、 上り29Mbps、ping値87ms
- 12時38分:下り1Mbps、 上り29Mbps、ping値87ms
ですが、筆者の場合、12時台はWi-Fiが使えるオフィス内にいることがほとんどのため、昼時に速度が落ちることは苦になりません。昼時を除く時間帯の通信速度は、おおむね下り50Mbps、上り30Mbps程度。「昼時、夕方関係なく通信速度が速くないと困る」「下り速度100Mbpsは欲しい」という方からすれば、イオンモバイルは合っていないかもしれませんが、そうでない方にとっては問題ない通信品質・通話品質を備えていると思います。
どういった人にイオンモバイルは向いている?
イオンモバイルが合っていると思われる方についてまとめると、以下の項目に該当するような方です。
イオンモバイルが合っている人
- イオンによく買い物に行く人
- Y!mobileやUQ mobileと比較して説明を受けたい人
- 3〜10GB以下のデータ容量のプランを利用したい人
- 店頭サポートが必須な人
- WAONポイントをためて使っている人
イオンカードでイオンモバイルの月額料金を支払うと税込200円につき2ポイント還元を受けられる人
この記事ではイオンモバイルの料金プランの概要、Y!mobileやUQ mobileなど実店舗があるサブブランドとの料金比較、イオンモール内にあるイオンモバイルショップでの契約手続きの流れ、通信速度について解説してきました。イオンモバイルには「速度切り替え」など、この記事では扱っていないサービスもありますが、記事の中身はイオンモバイルの概要を知るための内容に絞っています。
実際のところ、イオンモバイルよりも月額料金が安いMVNOはあります。契約手続きができる店舗数も、全国でも200店舗程度。都道府県によっては1〜2店舗だけのところもあります。2022年9月時点では、富山県・福井県・山口県にはイオンモバイルの契約手続ができる店舗がありません。MNOやサブブランドの店舗数に比べると、イオンモバイルの店舗数はまだ少ないです。
しかし、「普段よく行くイオンで、買い物ついでに携帯電話のことをいろいろ聞きたい」という方にとっては、イオンモバイルは相性が良い携帯電話会社となるでしょう。
著者プロフィール
吉田裕紀
長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やY!mobileショップにて11年間携帯電話の販売に従事。
現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。
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