緊急時や遠出の際のインターネット回線を「24時間330円」で確保! povo2.0で「非常用ルーター」を改めて作ってみた:5分で知るモバイルデータ通信活用術(1/3 ページ)
KDDIと沖縄セルラー電話の「povo2.0」は「24時間330円」のトッピングで容量制限なく通信できます。以前は一部のルーターでの利用に難があったのですが、それがなくなったようなので改めてpovo2.0を使った「非常用ルーター」の構築を試してみようと思います。
KDDIと沖縄セルラー電話が提供しているオンライン専用ブランド「povo2.0」は、月額0円から維持できることが魅力です。180日に1回、有料のトッピングを購入するか一定額(※1)の課金が必要となりますが、提携店舗やサービスの利用といった「ギガ活」で得た無料のプロモーションコードで通信容量を得ることもできます。
公式サイトの対応端末一覧を見ると分かる通り、povo2.0のサービスは、スマートフォン(やiPad)で利用することを想定しているのですが、規約上は利用する端末を特に制限していません。月額0円で維持できることから、povo2.0はau/UQ mobile/povo“以外”のモバイル通信のバックアップとして最適だという話は前回も触れた通りですが、見方を変えると固定インターネット(光ファイバー/CATV)回線のバックアップとしても便利ともいえます。
そこで、今回の「5分で知るモバイルデータ通信活用術」では、povo2.0と5G対応のモバイルルーターやホームルーターを組み合わせて「緊急用ルーター」を作ってみようと思います。
povo2.0は「スマホ(とタブレット)」前提 だがルーターでも使える
申し込みからトッピングの購入やサポートの利用まで、povo2.0に関わる手続きは専用アプリを使うことが前提となっています。
ただし、先述の通り、povo2.0のSIMカードやeSIM自体はスマホやタブレット以外の端末で使うことは問題ありません。KDDIや沖縄セルラー電話による動作確認はないものの、(理論上)は「au 5G」「au 4G LTE」に対応するPCやワイヤレスルーターでも利用はできるはずです。UQコミュニケーションズとそのMVNOが提供する通信サービスのような「IMEI制限」(※1)や、auブランドの「ホームルータープラン 5G」のような利用場所制限もありません。
(※1)1台1台の端末に割り当てられた「IMEI(International Mobile Equipment Identity)」という個体識別番号をもとに接続の可否を判定すること。UQコミュニケーションと同社のMVNOでは、WiMAX +5G/WiMAX 2+“以外”の端末をIMEIで識別して接続を拒否しています(KDDIと沖縄セルラー電話を除く)
ただし、スマホ(やタブレット)を前提としたサービスであるためか、5Gルーターで使う際にちょっとした「障害」も発生しました。
WiMAX 2+対応ルーターにpovo2.0のSIMカードを挿している時は、APN(データ通信の接続先)を設定して、トッピング用のスマホを用意しておけば問題なく利用できました。しかし、au 5G/WiMAX +5G対応のルーターで使おうとすると、正しく設定しても使えない事象が一部の機種で発生しました。
繰り返しですが、povo2.0はスマホ(やタブレット)を前提としたサービスです。それゆえか、データ専用端末での動作確認はKDDIや沖縄セルラー電話が発売しているものを含めて一切行われていません。とはいえ「自社で発売しているものでもダメなのか……」とちょっと残念に思ったことも事実です。
しかし、その状況もルーターのソフトウェア更新を通して改善してきているようです。公式にアナウンスされたものではありませんが、現状ではau 5G/WiMAX +5G対応のルーターでも最新のソフトウェアを適用すればおおむね問題なく使えるようになっています。
「なぜ使えなかったのか?」という点についてモヤモヤは残るのですが、ひとまず使えるようになって良かったです。
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