Androidの「メッセージ」、グループチャットもエンドツーエンドの暗号化へ
GoogleはAndroid端末にプリインストールされている「メッセージ」アプリで、グループチャットもE2EEにするテストを開始した。「メッセージ」はAndroid端末にプリインストールされているメッセージングアプリ。1対1のE2EEは昨年6月から有効になっている。
米Googleは12月2日(現地時間)、Android端末にプリインストールされているRCSベースのメッセージングアプリ「メッセージ」でのグループチャットをエンドツーエンドで暗号化(E2EE)する計画を発表した。
ベータ版テストプログラムに参加すると、利用できるようになる。
「メッセージ」では、1対1の会話は2021年6月からE2EEになっている。
グループチャットを開始すると「この会話はエンドツーエンドで暗号化されます」と表示され、送信枠の右端にある送信ボタンに錠前マークが追加される。
この発表は、12月3日がSMS誕生30周年(最初のSMSが送信された日とのこと)を祝う公式ブログで行われた。
GoogleはSMSと比較していかにRCSが便利かを強調し、「業界のほぼ全体が次世代のクロスプラットフォームテキストメッセージとしてRCSを採用している」と語り、「その足を引っ張る会社が1つある」と米AppleがRCSを採用しないことについて触れた。
「AppleはRCSの採用を拒否し、iPhoneユーザーがAndroid端末ユーザーにメッセージを送信する際にSMSに依存し続けている」が、「Appleが#GetTheMessageすることを願っている」と語った。
#GetTheMessageというのは、同社はこの8月から展開しているAppleにRCS採用を迫るキャンペーン。だが、Appleのティム・クックCEOは9月、カーラ・スウィッシャー氏による座談会で、なぜRCSを採用しないのかと尋ねられ、「現時点ではユーザーから強いリクエストがきていない」と答え、Android端末を使っている母親がiPhoneユーザーの自分からの動画をちゃんと表示できない、という観客の話に対しては「ママにiPhoneを買ってあげなさい」と答えた。
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