骨伝導ヘッドセット「OpenComm」を使ったら“世界が変わった” デメリットを超えた魅力とは?(2/2 ページ)
Shokz製骨伝導ヘッドセット「OpenComm」を購入したら、世界が変わった。製品の魅力と、苦手とするシーンに加え、そもそも骨伝導とはどういう仕組みなのかも紹介しよう。
音質は良好、日常の音もよく聞こえるのが楽しい
音は体感だがかなりよく聞こえる。専用のイコライザーアプリなどは存在せずペアリングしてすぐ使える仕様で、音量を上げるボタンを長押しするとオン/オフできる。電源オン時には「Shokzへようこそ」→「接続しました」、オフ時には「終了します」と日本語で流れる。
筆者はPCで作業する際はヘッドフォンを使用しているが、それにも負けない音質だと感じる。高音、低音のどちらかがブーストされて聞こえるのではなく、満遍なくはっきりと聞こえる印象だ。
ただ先ほども述べた通り、気導音である周囲の音には弱い。普段は外出時にもOpenCommを装着しているが、市街地の車通りが多い場所、店内放送の音が大きいショッピングモールといった場所では出力する音を大きくしなければ聞こえにくくなる。筆者は「iPhone 13」を使用しており、OpenCommの着用中は音量目盛りがちょうど半分程度の大きさで運用しているが、こういった場所ではさらに3〜4段階ほど音量を上げている。
そこで気になる音漏れだが、やはり出力音が大きくなれば音漏れする。ヘッドセットの振動でビリビリと肌が震える感覚がすれば、音漏れしていると考えていい。耳栓を使えばいいだろうと思うが、それでは環境音が聞けず本末転倒だ。
ここまで述べてみて、「結局骨伝導なんて使えないじゃないか」と思う人がいるのも理解できる。だが、そんなデメリットにも負けないのが「日常とBGMをミックスする」という魅力だ。
筆者は普段からゲームや映画を楽しんでいる。そんな作品たちに欠かせない劇伴、BGMが現実に流れているように錯覚できるのが、骨伝導ヘッドセットの長所といえる。また自宅などで誰かから声を掛けられることが多い場面では、音楽を聞きながら会話ができるのも魅力だ。OpenCommを使い始めてから世界が変わった――といっても過言ではない。
元気を出したい日、晴れた日にはアップテンポでにぎやかな曲を、静かに過ごしたい日や雨の日はジャズや穏やかな曲を、といったように、雰囲気や気分に合わせた音を、コミュニケーションや環境音を阻害せず聞ける。そういった時間が欲しい人には、ぜひともお勧めしたいヘッドセットだ。
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