専用アプリなしの「dアカウント」パスワードレス認証は3月下旬から提供 最新モデルから順次対応予定:予定から約1カ月遅れ
NTTドコモが導入を表明していたdアカウントの「専用アプリを使わないパスワードレス認証」について、その導入が3月下旬となることが明らかにされた。対応端末/OSなど、具体的な使い方はサービス開始時に明らかとなる予定だ。
NTTドコモは3月8日、2月から提供する予定だった「dアカウント」におけるWebブラウザを使ったパスワードレス認証について、「パスキー認証」という名称で3月下旬から提供することを明らかにした。一定の要件を満たしたスマートフォンとWebブラウザで利用可能だが、詳細な要件は後日「dアカウントポータルサイト」で告知される。
Webブラウザを介してパスワードレス認証を利用する場合、事前に「dアカウントメニュー」において「パスキー端末設定」を行う必要がある。一度設定を完了すれば、当該のWebブラウザでは生体認証または代替認証(画面ロックの解除方法)でパスワードレス認証を行えるようになる。
なお、本件に伴い、「dアカウント設定アプリ」を使ったパスワードレス認証の設定は「いつもパスキー設定」に改称される。
パスワードレス認証の規格上の要件(参考情報)
パスキー認証は、FIDO AllianceとWorld Wide Web Consortium(W3C)が提唱する「Web Authentication(WebAuthn)」と「Passkeys」という技術を用いて提供される。
記事掲載時点において、両技術に対応するプラットフォームとWebブラウザは以下の通り。ただし、ドコモのパスキー認証の要件と一致するとは限らないので気を付けてほしい。
- プラットフォーム
- iOS 16以降にアップデートしたiPhone
- iPadOS 16以降にアップデートしたiPad
- Android端末(※1)
- Windows PC(※2)
- macOS Ventura以降にアップデートしたMac
- Chrome OS搭載デバイス
- Webブラウザ(PC向け)
- Microsoft Edge(Windows版、macOS版)
- Google Chrome(Windows版、macOS版)
- Safari(macOS版)
(※1)Android 9以降のOSで、最新の「Google Play開発者サービス」をインストールすると利用可能
(※2)OSレベルでの対応は2023年内予定(Webブラウザでは一部対応済み)
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