「PayPayでクレジットカード決済」している人、想像以上に少ない?:Mobile Weekly Top10
PayPayが8月1日付で、サービス内容の一部を改訂する予定です。その内容に、SNSでは否定的な反応が多いのですが、「そう考えても仕方ないな」と思える事情もあったりします。
ITmedia Mobile Weekly Access Top10
2023年4月27日〜2023年5月3日
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ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、その上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2023年4月27日から2023年5月3日までの7日間について集計し、まとめました。
この期間におけるアクセス数の1位は、PayPayが8月1日付で実施する予定のサービス変更について伝える記事でした。
PayPayがやろうとしているサービス改訂の概要を改めてまとめると、以下の通りとなります。
- Visa/Mastercardブランドのカードを使った決済の廃止(PayPayカードを除く)
- 「ソフトバンクまとめて支払い」「ワイモバイルまとめて支払い」を使ったPayPay残高チャージへの手数料導入(毎月1回のみ無料)
どちらの改訂も、既存ユーザーにとっては「不利益変更」に当たります。しかし、そのリリースにおいて不利益変更をする“理由”を特に説明していないことも相まって、SNS上ではネガティブな反応が多く見受けられます。
Visa/Mastercardブランドのカード決済の廃止については、恐らく加盟店手数料の負担が重くなったことが大きいのだと思います。
PayPayでは、直接場合の加盟店手数料を基本的に「1.98%」としています。例えばPayPayのユーザーが加盟店で1000円を決済した場合、手数料として19.8円が自動的に差し引かれます。これはPayPayにとって“貴重な”収益源の1つです。
一方で、PayPayでクレジットカード決済を利用した場合、PayPayはアクワイヤラー(決済を担当するカード会社)に対して手数料を支払うことになります。
一般的に、カードの決済手数料はカードアクワイヤラーの審査によって決まるため、同じ業種でも店舗(会社)によって手数料率が異なります。PayPayの場合、一定の決済ボリュームを見込める上、傘下にアクワイヤラーでもある「PayPayカード」を持っているため、決済手数料はある程度抑えられると思われます。
カードの決済手数料には、一般に決済ブランド(VisaやMastercard)に対する「インターチェンジ・フィー」(ブランド利用料と、カード会社間の精算システムの手数料)も含まれます。決済ブランドに対する手数料は、加盟店の業種に応じた「標準料率」があるのですが、面白いことにVisaとMastercardの場合、同じ業種でもカードのクラスによって率が異なるようです。
- →インターチェンジ・フィー(Visa)
- →Mastercard インターチェンジ料率および手数料(Mastercard)
少し話が脇道にそれそうになりましたが、インターチェンジ・フィーのことを考慮に入れると、PayPayを介してVisa/Mastercardブランドの他社カードで決済が行われた場合、PayPayが赤字を負ってしまう可能性が高いことは間違いありません。少し乱暴な言い方をすると、赤字を垂れ流すサービスになっていると考えるのが適当です。
「あるサービスが赤字なら、別のサービスで黒字を確保すればいい」という考え方もできなくもありません。しかし、普通に会社や店舗を運営する目線に立つと、黒字部門で赤字部門の損失を“穴埋め”することは必ずしも良いこととは言いきれません。「赤字部門が会社や店舗の存立に必要不可欠」というならさておき、そうでもなければ、いつか見直す対象になるのは当然といえば当然でしょう。
恐らく、PayPayはコード決済における市場優位性を確立できたことと、カード決済を利用するユーザーが少ない(≒廃止しても影響は軽微で、収益を改善できる)から、今回の見直しに踏み切ったのでしょう。
しかし、ユーザー目線からすると、繰り返しですが「不利益変更」であることは間違いありません。もうちょっと、丁寧に理由を説明することはできなかったのでしょうか……?
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