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ついに「iPhone 8」のOSバージョンアップ打ち切り これから“安いiPhone”を選ぶならどれ?

Appleが2023年秋にリリースする「iOS 17」では、「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」が対象外となった。iPhone 8といえば、中古市場ではいまだ売れ筋のモデル。中古市場にどんな影響があり、今後安いiPhoneを買うとしたら、どれを選べばいいのか。

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 Appleが2023年秋にリリースする「iOS 17」では、「iPhone XS」「iPhone XR」以降のモデルが対象となり、「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」が対象外となった。

iOS 17
左から、iOS 17の対象外となったiPhone XとiPhone 8 Plus、iPhone 8

 iPhone 8/8 PlusとiPhone Xは2017年発売のモデルで、2018年から2022年まで、5回にわたってOSバージョンアップが行われてきた。つまり2017年の発売時(iOS 11)から2023年秋(iOS 16)まで、約6年にわたって最新OSを利用できることになる。これはAndroidスマートフォンと比べても長い方であり、iPhone 8とiPhone Xは長寿のモデルだといえる。

 一方、iPhone 8といえば、中古市場ではいまだ売れ筋のモデルで、中古業者が公開している販売ランキングでは、上位に君臨し続けている。例えば2023年4月の中古スマホ販売ランキングでは、ゲオはiPhone 8が総合1位、ニューズドテックはiPhoneの中でiPhone 8が2位にランクインしている。

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ゲオの2023年4月中古スマホ販売ランキング。iPhone 8がいまだ1位につけている

 4.7型のディスプレイを搭載したiPhone 8は、現行スマホの中では小型に分類される。ホームボタンも搭載しており、指紋センサーのTouch IDも利用できる。iPhone X以降のホームボタンのない機種に慣れたユーザーにとっては“古い世代”の機種だが、初めてスマホを使う子どもや複雑な操作に慣れない人にとっては持ちやすく、安心感がある。ゲオの場合、中古iPhone 8は64GBだと1万5000円〜2万円程度で購入できることから、お財布にも優しい。

 そんなiPhone 8のOSバージョンアップが打ち切られることで、中古市場ではどんな影響が考えられるのか。ニューズドテック広報は、今後は「iPhone SE(第2世代)」がより売れるようになるとみる。

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これからの中古市場で主役になりそうな「iPhone SE(第2世代)」

 iPhone SE(第2世代)もiPhone 8と同じく4.7型ディスプレイやホームボタンを搭載したモデルで、デザインやサイズはiPhone 8をほぼ踏襲している。ニューズドテックの4月ランキングでは、iPhone 8を抑えてiPhone SE(第2世代)が1位に躍り出ている。ムスビーの5月中古スマホ総合ランキングも、iPhone SE(第2世代)が1位で、iPhone 8は3位だった。

 iPhone SE(第2世代)は、プロセッサがiPhone 8のA11 Bionicよりも2世代新しいA13 Bionicを搭載しているので、単純に考えると、iPhone 8より2世代先のOSに対応する計算になり(その保証があるわけではないが)、その通りになれば、あと2年間は最新OSを利用できることになる。

 ECサイト、ゲオモバイルのiPhone SE(第2世代)の中古価格は64GBで1万9000円〜2万4000円程度なので、iPhone 8から+5000円前後で購入できる。このくらいの価格差なら、あえて古いiPhone 8を買わず、iPhone SE(第2世代)を選んだ方が得策だろう。

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6月6日時点でのゲオモバイルのiPhone SE(第2世代、64GB)の価格(例)

 一方、iPhone 8のOSバージョンアップが打ち切られたからといって、中古市場からすぐに姿を消すことなさそう。というのも、最新のiOS 17が利用できなくなっても、セキュリティアップデートは一定期間提供されるため。実際、iOS 16の対象外となった「iPhone 6s」「iPhone 7」「iPhone SE(第1世代)」向けには、2023年5月18日に最新のセキュリティアップデートとして「iOS 15.7.6」が提供されている。つまりiPhone 8もセキュリティの脅威からは守られ、アプリさえ対応していれば、iOS 16のままでも当面は使用し続けられるはず。

 実際、4月の中古スマホ販売ランキングを見ると、ゲオは4位と7位にiPhone 7が、ニューズドテックは3位にiPhone 7が入っている。トップの座はiPhone 8から徐々にiPhone SE(第2世代)へと移り変わるだろうが、並行してiPhone 8もまだ中古市場では見かけるだろう。なお、iPhone 8は7よりも人気なので、今後「大きく値崩れはしないのでは」(ニューズドテック広報)とのこと。

 iPhone 8の長寿ぶりは驚異的だが、それでも今からiPhone 8を中古で購入するとなると、バッテリーの経年劣化やパフォーマンスの低さが気になる。長く使いたいけど、なるべく安くiPhoneを購入したいのなら、iPhone SE(第2世代)を選択することをオススメしたい。

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