楽天ペイが「スーパー還元」を武器に攻勢 課題の認知は“最大2.5%還元”の訴求がカギに(2/2 ページ)
楽天ペイメントが7月12日、都内で事業説明会を開催した。楽天ペイメントの小林重信社長と、執行役員でマーケティング本部長の諸伏勇人氏が登壇。決済アプリ「楽天ペイ」の強みと、4つの「スーパー還元」キャンペーンを開催する意図を説明した。
お得感を訴求して認知拡大につなげたい
諸伏氏は2016年にスタートした楽天ペイをこう振り返る。「これまでお得を重視してサービスの構築と進化を遂げてきた。楽天ペイさえあれば、スマホ1つで電子マネー、クレジットカード、コード決済、自治体などあらゆる面でお得感が得られる」
ではそのお得感とは何を指すのか? 諸伏氏は「楽天ペイだけで、楽天ポイントカードを提示し、楽天ペイで決済ができる」と述べた上で、あわせて最大2.5%の還元が受けられる点を強調。内訳としては、楽天ポイントの提示で最大1.0%還元、楽天ペイの利用で最大1.5%還元となっている。
楽天ポイントの提示と、楽天ペイの利用で、年間でどれだけお得になるのか? 諸伏氏はスーパーマーケットや、ドラッグストアなどでの利用を例に挙げた上で、「決して少額ではない」と述べる。
- スーパー:決済額5万円→1250ポイント獲得
- ドラッグストア:決済額2万5000円→625ポイント獲得
- ガソリンスタンド:決済額1万円→250ポイント獲得
- 外食:決済額1万5000円→375ポイント獲得
※上記は4人家族を想定した場合の1カ月当たりの利用額に対する還元ポイント
楽天ポイントの提示と、楽天ペイの利用が可能な店舗は、「全国に7割ある」(諸伏氏)ことから、ダブルでたまるお得感が体験しやすい、というのも楽天ペイのアピールポイントとなっているようだ。
こうしたお得感のある体験も評価され、楽天ペイアプリのダウンロード数(Google Play StoreとApp Storeの総数)は、「2022年5月比で+80%超」(諸伏氏)となった。
このように、楽天グループシナジーを武器に成長を遂げる楽天ペイアプリだが、楽天ペイの認知率はトップに及ばない。MMD研究所の調査によると、楽天ペイの認知率は80.5%で、3位の座についている。
楽天カードや楽天ポイントは知っていても、楽天ペイと楽天ポイントが1つのアプリで利用できる点や、先述のような使い方で最大2.5%の還元が受けられる点が広く認知されていないようだ。
楽天ペイメントとしてはこれに甘んじることなく、今夏に順次開催する予定の「おトクなペイは楽天ペイ スーパー還元」キャンペーンを展開することで、認知訴求につなげたいとしている。いわば「知らない人がいないほどに成長した楽天カードと、楽天ポイントカードを活用した楽天ペイの認知の最大化」(諸伏氏)が、今、楽天ペイメントが取り組もうとしていることだ。
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