光るスマホ「Nothing Phone (2)」は初号機から何が進化した? 使い比べて分かったこと(1/2 ページ)
英Nothing Technologyが7月25日に発売したスマートフォン「Nothing Phone (2)」。先代のPhone (1)から何が進化したのかを実機比較でお伝えする。背面LEDを活用した通知機能は利便性が向上した。
英Nothing Technologyが7月25日に発売したスマートフォン「Nothing Phone (2)」。背面のLEDが着信や通知に連動して発光する「Glyph Interface」を採用したことで、画面を見なくても視覚的に分かるのが大きな特徴だ。
中国のスマートフォンメーカーOnePlusの共同創業者、カール・ペイ氏が英国で立ち上げた新興企業、Nothingは2022年に初のスマホ「Phone (1)」を発売した他、“transparency(透明性)”をアピールした筒状のケースが付属するワイヤレスイヤフォン「Ear (stick)」、アクティブノイズキャンセリング機能を備えるワイヤレスイヤフォン「Ear (2)」などを世に送り出してきた。製品販売数は150万台を突破しているという。
Phone (1)の登場から約1年が過ぎた2023年、第2弾のスマホとして発売されるのがPhone (2)となる。Phone (1)からどのような進化を遂げたのか、実機で確かめた。
背面LEDを活用した通知機能は利便性が向上
まずはPhone (2)でもアイデンティティーとなっている背面のLEDから見ていく。
初見だと何も変わっていないように思われるだろうが、透明な背面パネル内部に埋め込まれたLEDは、カメラ部分が2つに、中央部分は6つに分割されている。
着信と通知の他にも、充電度合いを示すメーターとして機能する他、タイマーの進捗(しんちょく)も分かる。サードパーティー製のタクシー配車「Uber」の進捗状況が背面のLEDでも分かるようになっている。
目玉的な機能としては、着信音の作成機能が挙がる。
機能名は「Glyph Composer (グリフ・コンポーザー)」。ハウスやテクノなどのジャンルの楽曲制作に用いられることの多い、パッドコントローラーに近いユーザーインタフェースとなっており、電子音源(最大2秒の単音)が割り当てられた各アイコンをタップすることで、オリジナルの着信音「Glyph Ringtone」を作成できるようになっている。
当然、Glyph Ringtoneと背面LEDは連動し、これもまた独自の個性となる。
今どき、わざわざ着信音を作成したい、というニーズはほとんどないかもしれないが、多くの人が使うiPhoneの着信音はほぼ同じで、他人のか自分のかを聞き分けづらいシーンがある。オリジナルのGlyph Ringtoneと背面LEDなら「間違いなく自分のスマホだ」と分かるだろう。
背面に話題を戻す。実はもう1つ大きな変化があることに気付く。持ちやすさだ。公式サイトの画像などでは分かりづらかったが、Phone (1)と違って縁がラウンドしたPhone (2)は金属の板を持っている感はあるが、実機を手にしてみるとPhone (1)よりもPhone (2)の方が持ちやすいのだ。その反面、保護フィルムやガラスは貼り付けづらい形状といえる。傷や損傷から本体を守りたければ、保護ケースの装着をお勧めする。
ちなみに、保護等級はIP54と昨今のスマホとしては低いレベルとなっている。「あらゆる方向からの水の飛沫に耐えられる」ようにするため、同社は毎分0.84Lの水を10分間噴霧する機構を用いて何度もテストしたという。ツイートを見るとどのようなテストかイメージしやすいはずだ。
筆者はPhone (2)の発表を見て、「ほとんど変わっていない……」と落胆してしまったが、Phone (1)とPhone (2)の実機を見比べて、今では当初に抱いた印象はない。とはいえ、形そのものが大きく変わったわけではないので、上記だけを理由にPhone (1)からPhone (2)への買い替え需要は少ないはずだ。
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