より正確に心拍を計測できてバッテリー持ちも良くなった「Pixel Watch 2」登場 約5.2万円から
Googleのスマートウォッチ「Pixel Watch」に第2世代が搭載する。パッと見では初代からの変更点は少ないように思えるが、SoC(プロセッサ)の刷新、光学式心拍センサーの改良など、細かい部分で大きな変更が行われている。【訂正】
Googleは10月20日、Wear OS搭載スマートウォッチ「Pixel Watch 2」を発売する。Gooogle Store(直販サイト)では10月4日から予約を受け付けており、販売価格はWi-Fiモデルが5万1800円、LTEモデルが5万9800円(税込み、以下同)となる。
Google Storeの他、主要な家電量販店やNTTドコモ、au(KDDI/沖縄セルラー電話)、ソフトバンクのオンラインショップやキャリアショップでも同日から順次販売を開始する。
【訂正:10月6日15時50分】予防安全機能について、Googleから「日本では利用できない」旨の連絡を受けたため、該当箇所の訂正を行いました
Pixel Watch 2は、左から「Champagne Goldケース×Hazelアクティブバンド」「Polished Silverケース×Porcelainアクティブバンド」「Matte Blackケース×Obsidianアクティブバンド」「Polished Silverケース×Bayアクティブバンド」の4種類が標準セットとして販売される
Pixel Watch 2の概要
Pixel Watch 2は「Pixel Watch」の後継製品となる。パッと見では単なる色違いに見えてしまうが、Pixel Watchで課題となったバッテリー回りの仕様(駆動時間や充電時間)を改善し、心拍計測の精度を向上するなど細かい点に目を向けるとよく改良されている。
ケースはアルミニウム製で、重量ベースで100%リサイクル素材となっている。サイズは約41(直径)×12.3(厚さ)mmのみで、カラーは「Champagne Gold(シャンパンゴールド)」「Polished Silver(ポリッシュドシルバー)」「Matte Black(マットブラック)」の3つを用意している。
バンドはPixel Watchと共通規格で、使い回しできる。ケースに付属するのは「アクティブバンド」で、カラーは以下の通りとなる。
- Champagne Goldケース:Hazel
- Polished Silverケース:PorcelainまたはBay
- Matte Blackケース:Obsidian
純正オプションのバンドは、Google Store限定販売のものを含めて9種類32モデルが用意されている。Pixel Watch 2に合わせて登場する新製品としては「メタルスリムバンド」(3色)と、通気性を向上した「アクティブスポーツバンド」(5色)が用意される。
SoC(プロセッサ)はQualcomm製の「Snapdragon Wear 5100」を搭載する他、省電力コプロセッサとして「Cortex M33」アーキテクチャのCPUも搭載する。メモリは2GBで、内蔵ストレージは32GBとなる。
ディスプレイは円形の有機ELパネルで、最大輝度は1000ニトとなる。画面はCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass 5」で保護される。省電力コプロセッサの搭載もあって、ディスプレイの常時点灯(Always-On Display)を有効にしても約24時間のバッテリー駆動時間を確保できたという。
バッテリーの容量は約306mAh(定格値)で、満充電に掛かる時間は約80分となる。約45分で容量の80%まで充電できる急速充電にも対応する。より確実に充電できるようにすべく、充電ケーブルは接触式となった。
Pixel Watchに引き続き、Pixel Watch 2も「Fitbitアプリ」との連携機能を搭載しており、有料サービス「Fitbit Premium」(月額640円または年額6400円)を6カ月間無料で利用できるライセンスも付帯する。
より精緻な生体情報を得るために、Pixel Watch 2では生体センサーの改良/新設も行われている。
光学式心拍数センサーはマルチパス方式に変更され、心拍数をより正確に測定できるようになった。特にHIIT(高強度インターバルトレーニング)、スピニング、ローイングといった激しい動きを伴うアクティビティー中の測定精度は最大で40%改善したという。これにより、エナジースコアの計測や睡眠トラッキングもより正確になったそうだ。
新しいセンサーは「身体反応センサー」と「皮膚温センサー」の2種類となる。これらを搭載したことで、最新のFitbitデバイスと同様に「身体反応計測(ストレスマネジメント)」機能を利用できるようになった。
Pixel Watch 2では、一部のPixelスマートフォンに実装されている予防安全機能を利用できるようになった。4G LTEモデルに有効なeSIMを書き込んでおけば、スマホが手元になくてもこの機能を利用可能だ(ただし、日本では無効となる)。
OSは「Wear OS 4」をプリインストールする。このバージョンのWear OSは、Googleアカウントへのデータのバックアップと復元をサポートしており、ひも付けるスマホを切り替えた際も環境の復元できるようになった。
ワイヤレス通信はWi-Fi 4(2.4GHz帯のみ)とBluetooth 5.0に対応する。4G LTEモデルはeSIMを書き込むことでLTE/W-CDMA規格のモバイル通信を単体で行える。加えて、日本向けモデルにはモバイルFeliCaも搭載されており、「Suica」「iD」「QUICPay/QUICPay+」を利用できる(参考記事)。
関連記事
- Googleが「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」と「Pixel Watch 2」をチラ見せ ティーザー動画も公開
Googleが直販ストア上に「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」「Pixel Watch 2」のティーザー(チラ見せ)ページを公開した。詳しい情報は掲載されていないが、外観をチェックできる。正式な発表は、10月4日(米国太平洋夏時間)となる見通しだ。 - Google Pixel Watchで「iD」と「QUICPay」が利用可能に Google ウォレットを通して
Googleのスマートウォッチ「Pixel Watch」の日本向けモデルにおいて、FeliCaを利用する電子マネー「iD」と「QUICPay」が利用できるようになった。各種ソフトウェアを最新版にすれば、Google ウォレットにおいてiD/QUICPayを使えるカード(一部を除く)をPixel Watchに登録可能だ。 - Google、次期スマートウォッチOS「Wear OS 4」の新機能を紹介
Googleは次期スマートウォッチOS「Wear OS 4」の初の開発者プレビューをリリースした。正式版は“今年後半”リリースの計画だ。バックアップと復元をサポートするようになる。 - auとソフトバンクで「Pixel Watch」を契約するには? 注意点から申し込み方法までを総ざらい
Google初のスマートウォッチ「Pixel Watch」はGPS専用のみならずLTEモデルも用意されている。LTEモデルはauかソフトバンクの通信サービスを契約し、単体での通信が可能だ。注意点と申し込み手順を紹介する。 - Pixel Watchアプリ更新で2台目のPixel Watchとのリンクが可能に
「Pixel Watch」アプリが更新され、複数のPixel Watchをスマートフォンと接続して切り替えて使えるようになった。初代と間もなく発表の「Pixel Watch 2」を併用できる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.