「Pixel 8/8 Pro」は何が進化した? Pixel 7/7 Proとスペックを比較する(1/2 ページ)
Googleが発表したばかりの「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」。国内ではGoogle Store(直販サイト)、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが取り扱う。スペックについて、先代の「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」と比較し、それぞれの違いを整理した。
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Pixel 8/8 Pro共通の進化:プロセッサが「Tensor G3」に、セキュリティアップデートが最長7年に
プロセッサはGoogle Tensor G3に進化
まずは共通のプロセッサから見ていく。
Pixel 8/8 Proのプロセッサは先代の「Google Tensor G2」からアップグレードされた「Google Tensor G3」となる。Tensor G3は最新アーキテクチャのCPU/GPUコア、次世代TPU(推論プロセッサ)、新しいビジョンTSP、高効率なISP(イメージプロセッサ)を搭載する。
カメラの新機能「ベストテイク」を用意
写真に収まっている人の表情を変えられる「ベストテイク」機能が利用できるようになる。例えば4人集合写真で、1人だけが目をつぶっていても、後から1人の表情を差し替えて「全員が満面の笑み」にすることもできる。
動画編集で「音声消しゴムマジック」が利用可能に
SoCの性能向上を生かした新機能として、「音声消しゴムマジック」も実装された。この機能を使うことで、動画内の余計な音声データを抽出して削除できる。
長期的なOS、セキュリティなどのアップデートが保障された
OSアップデート、新機能提供(Feature Drops)、セキュリティ更新についてはPixel 7/7 Proが最長5年間だったが、Googleが長期的な利用を見込んでいることから、Pixel 8/8 Proでは最長7年となった。
なお、プリインストールOSはPixel 7/7 ProがAndroid 13に対し、Pixel 8/8 ProがAndroid 14となっている。
SIMはnanoSIMとeSIMに対応
SIMはnanoSIMとeSIMに対応している。この点もPixel 7/7 Proと同じだ。例えば、メインの回線をnanoSIMにし、メイン回線が通信障害などで使えない場合に備え、サブ回線としてeSIMを設定できる。
おサイフケータイにも対応
Pixel 8/8 Proはおサイフケータイ(モバイルFeliCa)や、NFCに対応している。この点もPixel 7/7 Proと同じだ。
防塵(じん)・防水レベルはIP68
防塵(じん)・防水レベルについては防塵等級が「6=粉塵が内部に侵入しない」、防水等級が「8=連続的に水中に置いても有害な影響がない」で、どちらもIP68等級の防塵・防水に対応する。この点もPixel 7/7 Proからのアップグレードはない。
Pixel 8とPixel 7の違い:カメラがマクロフォーカス対応、ディスプレイサイズはやや小さく
ここからはPixel 8とPixel 7の違いをチェックする。
価格はPixel 7(128GB)が8万2500円からとなっていたが、Pixel 8(128GB)は11万2900円からとなり、Pixel 7に比べて3万400円高い。
注目のカメラについて見ていくと、アウトカメラは約5000万画素(広角/メイン)と約1200万画素(超広角)で構成される点は変わらないが、Pixel 8の超広角カメラはベース(無印)モデルとして初めてマクロフォーカスが可能になった。被写体により近づいて、AFを保ったまま撮影できる。
インカメラはPixel 7が約1080万画素、Pixel 8が約1050万画素となった。Dual PD方式のイメージセンサーにより、自分撮りの際のAF精度が向上したという。
ディスプレイはどちらも液晶ではなく有機ELだが、サイズはPixel 7よりも小さくなっている。数値としてはPixel 7が6.3型(1080×2400ピクセル)であるのに対し、Pixel 8が6.2型(1080×2400ピクセル)となった。リフレッシュレートはPixel 7が最大90Hzに対し、Pixel 8が60〜120Hzとなった。
【訂正:2023年10月5日15時10分 初出時、Pixel 7のディスプレイサイズに誤りがありました。おわびして訂正いたします。】
輝度はPixel 7が1000ニト(HDR)/1400ニト(ピーク)だったのに対し、Pixel 8は1400ニト(HDR)/2000ニト(ピーク)へと変更。室内はもちろん屋外でも視認性が向上する。
メモリは8GB、ストレージは128GB/256GBの二者択一。Pixel 7からのアップグレードはない。
バッテリー容量は4355mAh(Pixel 7)から4675mAh(Pixel 8)へと増量。30分で50%まで急速に充電できる点や、別売りされる「USB PD 3.0対応Google 30W USB-C充電器」が使用できる点は変わらない。ワイヤレス充電やバッテリーシェア(ワイヤレスで別のデバイスへ給電)にも引き続き対応している。
ネットワークに関して、Pixel 8は楽天モバイルを含む4キャリアが保有しているn257(28GHz帯)のミリ波には対応しないが、3キャリアに割り当てられているn28(700MHz帯)、Pixel 7で非対応だったNTTドコモのn79(4.5GHz帯)にも対応した。
サイズと重量も比較してみた。横幅は2.4mm減り、高さは5.1mm低くなり、厚さは0.2mm増した。重量は10g軽くなった。
- Pixel 7:約73.2(幅)×155.6(高さ)×8.7(厚さ)mm、約197g
- Pixel 8:約70.8(幅)×150.5(高さ)×8.9(厚さ)mm、約187g
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