Samsungの30万円超え折りたたみスマホ「心系天下 W24」は、まるで陶器のような仕上げ:山根康宏の海外モバイル探訪記
Samsungは中国では折りたたみスマートフォンの高級ブランドとして「心系天下」シリーズを展開しています。2023年9月に発売されたのは、Z Fold5ベースの「W24」と、Z Flip5ベースの「W24 Flip」。ボディーの仕上げは高級感を持たせており、フレームはゴールド仕上げです。
Samsungの折りたたみスマートフォンといえば「Galaxy Z Fold5」「Galaxy Z Flip5」が全世界で販売中ですが、中国市場では高級ブランドとして「心系天下」の名前で別モデルも展開されています。2023年9月に発売されたのは、Z Fold5ベースの「W24」と、Z Flip5ベースの「W24 Flip」。なお2022年にも「W23」「W23 Flip」が発売されており、このシリーズは毎年投入されています。
まずはW24から見ていきます。スペックはGalaxy Z Fold5と同等。メモリ構成は16GB+1TBで、Fold5の最大構成(12GB+1TB)よりメモリが高容量となっています。価格は1万5999元(約33万7000円)です。
ボディーの仕上げは高級感を持たせており、フレームはゴールド仕上げ。ヒンジ部分は高級ライターを思わせるようなエンボスをつけた仕上げになっています。これは2022年の「W23」でも同様でしたが、W24ではSAMSUNGのロゴ部分はフラットなプレート状になっています。
背面はグレー系のカラーで光沢仕上げ、指紋の跡がつきやすいものの、陶器のような落ち着いた雰囲気が表現されています。カメラの縁取りもゴールド。下部側には「心系天下」のロゴが入っています。なおこの心系天下は中国のキャリア、中国電信(China Telecom)と協業したブランドですが、スマートフォン本体にはキャリアロゴなどは入っていません。
Galaxy Z Fold5は、手書き用のスタイラス「S Pen」を別途購入しなくてはなりませんが、W24にはあらかじめS PenとS Pen収納可能な本体ケースが付属します。このS Penもボタン部分とSAMSUNGロゴがゴールド仕上げの専用品。
ソフトウェア的には壁紙などテーマがW24専用品になっている他は、中国国内向けのGalaxy Z Fold5と同じです。W24はGalaxy Z Flip5のカラバリモデルともいえますが、ゴールドフレームに囲まれた本体を使ってみると所有する喜びが感じられるというか、2つの製品は別物であるようにも感じられます。
Galaxy Z Flip5がベースモデルのW24 Flipも、W24と同等のゴールドフレーム仕上げになっています。アウトディスプレイが大型化したため、クラシカルなアナログ時計を表示すると懐中時計を持っているようにも感じます。
背面はホワイトカラーに心系天下ロゴが入ります。W24同様に陶器を思わせる仕上げです。ちなみに、2022年のW23とW23 Flipはどちらも背面はブラックカラーでした。W24シリーズはカラーリングと仕上げを変えてイメージを大きく変えているわけです。
ヒンジ部分もW24と類似の仕上げ。本体を少し開いて立てて、アウトディスプレイで何かを表示させる使い方は便利です。
W24 Flipもメモリ構成は12GB+512GBとなり、Galaxy Z Flip5の最上位構成8GB+512GBより高メモリサイズとなっています。価格は9499元(約19万8000円)です。
今回は中国のSamsungストアで試用してみましたが、店舗を訪れる来客が次々にこのW24かW24 Flipを触っていました。中国は大手メーカー全社から折りたたみスマートフォンが出ている激戦区ですが、心系天下ブランドの人気は絶大で興味を持つ中国人は多いようです。
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