次世代トランシーバーサービス登場 NTTの技術で「聞こえづらいなどの課題」解決へ(2/4 ページ)
NTT子会社で音響関連事業を行うNTTソノリティは1月18日、BONXの「BONX WORK」を用いた次世代トランシーバーサービスの立ち上げに伴い、都内で発表会を実施した。同日、BONXの関連会社化(資本提携)の他、両者が4月1日に開始する音声DXサービス「ゼロからはじめるNTTの現場DX(仮名)」の詳細が語られた。サービス提供の背景にある課題とは……?
新トランシーバーは工事や医療などの現場で活躍 現場が抱える課題とは
これから先は個人における日常会話だけでなく、工事現場や医療現場で働く人をこれらの技術で支えよう、というのがNTTソノリティの考えという。だが、これらの現場で抱える課題がいくつかあり、それをテクノロジーで解決することも求められているという。
「昨今、多くの企業がデジタルを活用したデジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXを推進しているが、例えば、たくさんの機械を使う工場内、交通量の盛んな工事現場といった騒音下ではトランシーバーを使う場合でも大声を出さないと仲間に指示が伝わらないといった課題がある他、スタッフが秒単位で走り回る医療介護の現場ではスマートフォンでのやりとりですらタイムラグが生じてしまう問題がある」(坂井氏)
ニュースリリースにも「複数と声でやりとりする宿泊、小売、建設、介護・医療現場などでは、現在もトランシーバーが必須アイテムである一方で、『長時間イヤホンで耳をふさがれ、耳が疲れる』『重いトランシーバーを複数台持つのがつらい』『外音がうるさく聞き取りにくい』といった悩みを抱えている」と記載されている。
「そのような環境では長時間労働や働き手不足などの課題を抱えており、情報を音声でミスなく無駄なく伝えられるコストパフォーマンスタイム、そして、パフォーマンスの高い技術がより一層求められていると考えている」(坂井氏)
ただ、課題の解決に向けては「ソフトウェア面(≒BONX WORKアプリ)における心強い仲間」(坂井氏)が必要になる、との考えから、NTTソノリティはデスクレスワーカーの現場DXに取り組んでいるBONXとタッグを組んだわけだ。ゼロからはじめるNTTの現場DX(仮名)もその表れといえよう。
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