「Gemini Nano」、「Pixel 8」には搭載予定なしとGoogle
GoogleはAndroid開発者向けイベントの質疑応答で、「Pixel 8」に「Gemini Nano」を搭載する予定はないと語った。「近い将来、より多くのハイエンド端末に搭載される見込み」としている。
米Googleは3月7日(現地時間)、Android開発者向けに四半期ごとに開催しているオンラインイベント「The Android Show」の質疑応答で、「Gemini Nano」を「Pixel 8」に搭載する予定はないと語った。
Gemini Nanoは、昨年12月に発表されたGoogleの生成AIモデル「Gemini」シリーズ中、最も軽量でデバイス上のタスク向けのものだ。「Pixel 8 Pro」や韓国Samsung Electronicsの「Galaxy S24シリーズ」にも搭載されている。
オンラインイベントの質疑応答コーナーでの「Gemini NanoはいつPixel 8で使えるようになりますか?」という質問に対し、Googleでデベロッパーリレーションズエンジニアを務めるテレンス・チャン氏は「ハードウェアの制限があるので、NanoはPixel 8には搭載されません」と答え「近い将来、より多くのハイエンド端末に搭載される見込みです」と答えた。
Pixel 8にはPixel 8 Proと同じ「Tensor G3」プロセッサを搭載しているが、メモリがProの12GBに対し、8GBだ。
Pixel 8 Proでは、Gemini Nanoによって「レコーダー」の書き起こし内容を要約したり、メッセージでのスマートリプライが利用できたりしているが、いずれも日本語はまだサポートしていない。また、レコーダーの要約は、録音が数十分以上になると「文字起こしが長すぎます」と表示され、要約できない。
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