据え置きカーナビが売れなくなる心配はない? スマホアプリに参入したパイオニアに聞いてみた(1/2 ページ)
カーナビメーカー大手のパイオニアがカーナビアプリに参入。「自社の据え置き型カーナビが売れなくなってしまうのでは」といった考えが頭をよぎるが実際は……? パイオニアに聞いてみた。
車やバイクで目的地に向かうとき、スマートフォンのカーナビアプリを利用することは全く珍しいものではなくなった。実は「スマホでカーナビ」が普及してから既に10年以上が経過している。iOSやAndroidにプリインストールされている純正マップアプリのカーナビ機能は使いやすく進化し続けているし、各社から登場している専用カーナビアプリも機能性に優れている。量販店などに足を運べば、車両にスマホを安定して取り付けられるアクセサリーも豊富だ。
そんなカーナビアプリと、据え置き型カーナビそれぞれのメリットデメリットはいくつもあるが、2023年9月にちょっとしたトピックがあった。それは据え置き型カーナビメーカー大手のパイオニアが、スマホ専用カーナビアプリ「COCCHi」をリリースしたことだ。
カーナビメーカーがスマホアプリをリリースすることはこれまでもあったが、据え置き型カーナビとの連携を前提としたコンパニオンアプリなどが多く、純粋なカーナビアプリをリリースしたのは珍しい。
昨今の流れからして「据え置き型カーナビが売れなくなってしまうのでは?」と余計な邪推をしてしまいそうになるが、どのような意図があるのか。パイオニアに聞いてみた。
DIN非対応の新車や、カーナビ専用機を使ったことがない若者の増加
―― まず、カーナビメーカーとしてスマホのカーナビアプリに参入した狙いを教えてください。
パイオニア 長年に渡りカーナビを開発/販売する中で、高度な技術およびユーザーのフィードバックを含めた経験値を蓄えてきました。その使いやすさ、見やすさ、正確さについてお客さまから高い評価をいただいております。
しかし昨今、DIN(カーナビやカーオーディオを装着するスペースの統一規格)装着できる新車の減少や、車内でスマホの利用が増えるなど、車における環境が著しく変化しています。「過去にパイオニアのカーナビを使っていたが、それらの理由で今は使えない/使っていない」という方がいらっしゃいます。
また、若者を中心にスマホのカーナビアプリを主に使っていて、パイオニアのカーナビに触れた事が無い方も多数いらっしゃいます。そのような方にパイオニアのナビゲーションを使っていただいて、その良さをより多くの方に実感して頂きたいとの思いからカーナビアプリへの参入を決めました。
―― 「COCCHi」はどのようなユーザーをターゲットにしていますか。
パイオニア まずはパイオニアのカーナビを使っていた、もしくは現在使っている方をターゲットとしています。また、他のカーナビアプリを使っているが狭い道路を案内されてしまったり、地図の見え方などにちょっとした不満をお持ちだったりする方も対象になると考えております。
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