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楽天モバイル、関東地方の5Gエリアを2024年内に最大1.6倍拡大へ 衛星通信の干渉条件緩和により
楽天モバイルが、関東地方の5G(Sub-6)エリアを、2024年5月から年内をめどに、2024年1月比で最大1.6倍に拡大する。2023年度末に電波干渉の条件が緩和されたことに伴い、関東地方で既存基地局の電波出力を上げることが可能になった。
楽天モバイルが4月18日、関東地方の5G(Sub-6)エリアを、2024年5月から年内をめどに、2024年1月比で最大1.6倍に拡大することを発表した。
楽天モバイルは、5GのSub-6では3.7GHz帯を使った通信サービスを提供しているが、衛星通信と帯域を共用しているため、電波干渉しないよう、電波の出力を抑えて運用する必要があった。しかし2023年度末に電波干渉の条件が緩和されたことに伴い、関東地方で既存基地局の電波出力を上げることが可能になった。
これに伴い、関東地方で3.7GHz帯の5Gエリアを順次拡大していく。対象エリアは栃木県、群馬県、茨城県、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県。
なお、2023年には、東海地方(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)や近畿地方(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)でも同様のエリア対策を行い、2023年8月と2023年12月との比較で、東海地方では約1.7倍、近畿地方では約1.1倍、5Gエリアを拡大したという。
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