すぐに試したくなるChatGPTの裏ワザ? 出力を操作する3つの「パラメータ」とは:ChatGPT使いこなし術(1/2 ページ)
「ChatGPT」の基礎から応用まで、仕事や生活で役立てるためのTipsを連載で紹介する。
生成AIによる対話型サービスとして広く知られるようになった「ChatGPT」だが、そのポテンシャルを惜しみなく発揮するためには、「プロンプティング」(ユーザーからの指示や質問のやり方)以外にも、工夫できることがある。
例えば「パラメータ」と呼ばれる変数を指定することで、出力される回答の傾向をコントロールできる。本稿ではChatGPTですぐに試してみたくなるパラメータについて、3つの例を紹介しよう。
パラメータとは
そもそもパラメータとは、「補助的に使われる変数」のことを指す言葉だ。大規模言語モデルの文脈では、出力の方向性を補助的に決める数値を意味する。ChatGPTのようなサービスは、大量のパラメータによって制御されていると考えられ、APIを活用するサービスの設計ではこれらの制御も欠かせない。
ただし、大前提としてWebサービスとして提供されているChatGPTに関しては、こうしたパラメータの存在について明かされているわけではない。ChatGPT自身が答えてくれることもあるが、あくまでも、本稿で紹介する5つのパラメータについては、多くのユーザーが経験則で導いてきたものを整理したものとして、自己責任にて試してほしい。
(1)「max_length」や「max_tokens」:文の長さを制御
1つ目は、出力されるテキストの長さを調整するパラメータだ。似たような制御が行えるパラメータがいくつかあると考えられているが、今回はそのうちの「max_length」と「max_tokens」を試してみた。
実際に、プロンプトの中に「max_length=5の設定で」のように指示を加えてみたところ、数値の変化とともに以下のような変化があった。
なお、「max_length=○○」で指定する値は、英単語のスペルの数にひもづく。一方、「max_tokens=○○」で指定する値は、「トークン(スペースなどで区切られた単語や、句読点そのものなど)」の数に連動するとされる。どちらも「文字数」を精密に制御できるわけではなく、数値の調整をしながら目的の長さに近づける試行錯誤は必要のようだ。
ちなみに、日本語でmax_lengthを試しても、ある程度の長さのコントロールならばできそうだった。例えば、キャッチコピーのヒントを探りながら、候補を練る際などに、こうしたパラメータを調整して、おおむねの文字数を伸び縮みさせていくアプローチは有効活用できるかもしれない。
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