Huaweiの新ハイエンドスマホ「Pura 70 Ultra」を試す 制裁下でこの性能は“魔法を使っている”と思わせるほど(3/4 ページ)
GalaxyやXiaomiといった新型スマートフォンに沸き立つ中、中国ではファーウェイの最新スマートフォン「Pura70」が話題だ。今回筆者は実機を入手したので、レビューしよう。
望遠性能も見事だ。3.5倍のペリスコープ方式の明るい望遠カメラを備えるので、構成的には先代の「P60 Pro」に近い。最大で100倍の望遠が可能だが、実用域は10倍といったところになる。
マクロ撮影も優秀だ。Pura 70 Ultraはマクロモードでの最大35倍ズームも可能で、あらゆるものを拡大できる。1枚目はiPhoneのディスプレイ、2枚目はキーホルダーを拡大したが、かなりきれいに残せている。強力なAI補正と物理的な手ブレ補正機構だからこそ可能な作例だ。
Huaweiが得意な分野はやはり料理の写真。AIが料理を認識するとF3.5やF4と絞って撮影するので、変にボケたり流れるといった描画が少なくきれいに撮影できる。大型センサーでも可変絞りを生かした表現といえる。
アパチャーモードで絞りを自由に調整して撮影するのも面白い。環境がそろえば手持ちながら光線を持つ写真が撮れるなど、今までになかった撮影体験ができる。特許取得済みの可変絞り機構と高度な画像処理の組み合わせはHuaweiならでは。
夜景モードについても比較的きれいに撮影することができる。Mate 60 Proで見られたフレアやゴーストといった部分も改善され、使いやすく進化している。
画像編集では「AIレタッチ」内の機能が強力だ。HuaweiでもPixelでいうところの「編集マジック」に相当する機能が利用できるが、Pura 70 Ultraではオブジェクト消去と消去面の再構成を同時にできる。違和感こそ残るが、変にぼかしたりはしない。
大きなオブジェクトを消去した場合は、全く異なるものを再生成するが、このあたりはPixelやGalaxy AIよりも優れていると感じる。
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