「ふるさと納税」を今こそやるべき理由 お得になる仕組みと注意点を解説(2/2 ページ)
都道府県や市区町村などの自治体に寄付することで税額控除が受けられる「ふるさと納税」。制度がよく分からない」「手続きが面倒そう」などと思ってふるさと納税をやったことがない人は、物価高の今こそやるべき。寄付のお礼としてもらえる返礼品には米や肉、野菜などの食品も多く、家計の足しになる。
ふるさと納税サイトの選び方 たまるポイントで検討しよう
ふるさと納税はふるさと納税サイトから行うのが便利。返礼品のカテゴリーや人気の返礼品、地域、寄付金額など、さまざまな視点から寄付したい自治体が選べ、ネットショッピングのような操作で寄付でき、支払い方法についてもクレジットカード払い、QRコード決済、コンビニ支払い、郵便振替など、豊富に用意されている。
主なふるさと納税サイトには、老舗の「ふるさとチョイス」をはじめ、「ふるなび」「さとふる」などがある。また、「楽天市場」内の「楽天ふるさと納税」「Yahoo!ショッピング」内の「ヤフーのふるさと納税」「au PAY マーケット」内の「au PAY ふるさと納税」のように、大手ショッピングサイト内に展開されているものもある。
選び方としては、まずたまるポイントで検討するのがいいだろう。楽天ふるさと納税なら楽天ポイント、ヤフーのふるさと納税ならPayPayポイント、au PAY ふるさと納税ならPontaポイントがたまる。ふるなびは独自ポイントの「ふるなびコイン」になるが、最大50%還元(2024年7月31日まで)と還元率が高く、獲得したコインをAmazonギフトカードやPayPayポイント、dポイント、楽天ポイントなどに交換できる。
便利なサービスで選ぶ方法もある。通常、返礼品は決済から2週間から2カ月程度の間に送付される。いつ届くか分からないので、一度に申し込むとまとめて届いて、冷蔵庫に入りきらないこともある。だがふるさとチョイス、ふるなび、さとふる、楽天ふるさと納税などでは、配送日の指定が可能な返礼品が用意されている。誕生日や記念日など、ハレの日に届くようにすれば、返礼品をお取り寄せ食材のように利用できる。
扶養家族が多かったり、年収がそれほど多くなかったりする場合は、控除上限額が低くなって、欲しい返礼品が選べないこともある。そんなときに活用したいのが、ふるさとチョイス、ふるなびなどが行っているポイント制だ。ふるさと納税することで自治体から寄付額に応じたポイントがもらえ、その年の税額控除を受けつつ、翌年分のポイントを加えて、より高額の返礼品を選ぶことができる。なお、発行されたポイントは寄付した自治体でのみ利用できるので、あらかじめ欲しい返礼品の目安を付けておくといいだろう。ポイントには期限があることにも注意したい。
税額控除するためには、寄付した自治体から届く「寄付金受領証明書」を保管しておき、その内容を記入して確定申告するのだが、多くのふるさと納税サイトでは、本来は各自治体からバラバラに届く寄付金受領証明書の内容を1ファイルにまとめた「寄附金控除に関する証明書」を発行してもらうことができる。寄付金受領証明書を保管したり、書類に記入したりする手間もなく、簡単に確定申告ができる。この便利なサービスは、年収が2000万円以下で給与所得以外の所得がないこと、ワンストップ特例を利用していないことなど、条件を満たした人が利用できる。
このように便利なふるさと納税サイトなのだが、今、新たなルールの見直しが告示されている。ポイント還元率の競争が激化しているとして、6月28日に総務省が、「寄附に伴いポイント等の付与を行う者を通じた募集を2025年10月1日から禁止すること」を告示したのだ。
これに対して楽天グループが反対意見を表明しているものの、このまま進んだ場合、2025年のふるさと納税は9月末までに行った方がお得になる。まだやったことがない人なら特に、早めに始めることをおすすめしたい。
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