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KDDIとJTOWER、通信インフラの安定運用と効率的な維持管理に向けて検討 通信鉄塔の整理統合へ
KDDIとJTOWERは、通信インフラの安定的な運用と効率的な維持管理に向けた共同検討を開始。屋内はKDDI単独設備をJTOWERのシェアリング設備で更改し、屋外ではシェアリングでの通信鉄塔の中長期的な整理統合などを行う。
KDDIとJTOWERは、7月19日に人口減少社会での持続可能な通信インフラの構築を目指した共同検討に関する覚書を締結。通信インフラの安定的な運用と効率的な維持管理に向けた共同検討を開始した。
高度成長期に整備された設備の老朽化や建設産業をはじめインフラの維持管理を担う人材減少に伴い、維持管理の効率化が求められている。通信インフラの保守では過去敷設した通信鉄塔の老朽化と補修や建て替えなどに加え、大規模災害への対応も必要となり、携帯基地局での運用の安定性や維持コストが大きな課題となると予想されている。
両社は2021年5月に資本業務提携を締結し、屋内外の通信インフラシェアリングの推進に向けて連携を強化してきた。今回の共同検討では、屋内は設備更改の時期を迎えたKDDI単独設備をJTOWERのシェアリング設備で更改する施策を検討。屋外はシェアリングでの通信鉄塔の中長期的な整理統合などの施策を検討する。
業者同士が保有する通信鉄塔の整理統合はシェアリングでの維持/更改コストなどの削減だけでなく、人口減少社会の社会課題に対する有効な手立てとなると見込む。今後も屋内/屋外の施策の経済性や有効性について検証/評価し、本格展開実現を目指すとしている。
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