ドコモ新料金「eximo ポイ活」が“dカード推し”の理由 dポイントが合計11%たまる仕組みとは(1/2 ページ)
NTTドコモは8月1日から、「eximo ポイ活」を提供する。dカードなどの利用に応じて、dポイントがたまる新料金プランだ。dポイント獲得を加速させる仕組みとは何かなど、ドコモの狙いを解説する。
NTTドコモは8月1日から、dカードなどの利用に応じてdポイントがたまる新料金プラン「eximo ポイ活」を提供する。一見すると割高なプランでも、データ容量を多く消費し、ポイントをためたい人に向く。先行提供の「ahamo ポイ活」との違いも含め、eximo ポイ活の詳細をまとめる。
ドコモポイ活プランは、ドコモの金融・決済サービスの利用に応じて、dポイント(期間・用途限定)がたまるのが大きな特徴だ。4月1日にスタートしたahamo ポイ活は月間100GBのデータ容量を利用でき、d払いが対象の決済サービスとなっていたが、eximo ポイ活ではd払いだけでなくdカードも還元対象となった。
特典の還元率は、dカード GOLDが5%、dカードが3%。なお、d払いは、利用代金の支払い先となるカードにdカードまたはdカード GOLDを設定する必要がある。マネックス証券の投資積立サービス「dカードのクレカ積立」をdカード GOLDで利用すると、通常進呈分に1%を加算したdポイント(期間・用途限定)を獲得できる。
加入条件は、eximo ポイ活の契約回線をdカードの利用携帯電話番号として登録し、毎月の利用料金をdカードで支払うこと。注意すべき点は、eximo ポイ活の契約後、dカードを解約すると特典を受けられなくなることだ。特典を受けられなくなっても、eximo ポイ活の契約は継続される。逆に言えば、高額な月額料金だけを払い続けることになるため、eximo ポイ活ユーザーがdカードを解約する場合はeximo ポイ活の解約手続きも行う方がよい。
eximo ポイ活への加入受付は、ドコモショップ、量販店、一般販売店、ドコモオンラインショップ、My docomo/ドコモオンライン手続き、ドコモ インフォメーションセンターで行う。
割引前の月額料金は1万円超えのプラン、そこからどのように割引が入るのか
eximo ポイ活の概要を踏まえた上で、月額料金、データ量、受けられる割引の内訳を確認する。
eximo ポイ活の月額料金(基本料金)は1万615円(税込み、以下同)だ。単純にデータ容量を多く消費したければ、3300円安い7315円の「eximo」がいいだろう。eximo ポイ活はデータ容量の上限はないのに対し、eximoは利用したデータ量に応じて請求額が異なる、いわゆる段階制のプランとなっている。
eximo ポイ活で受けられる割引は、月187円引きの「dカードお支払割」、月1100円引きの「みんなドコモ割」、月1100円引きの「ドコモ光セット割」または「home 5Gセット割」だ。これらに加え、最大還元額の5000円(dカードGOLDで月10万円以上決済した場合)を含めると、月額料金は2728円となる。

月額料金が実質的に安くなるeximo ポイ活のカラクリ。割引前の1万615円から「みんなドコモ割」などの割引額に加え、「dカードGOLDで月10万円以上決済した場合」に受けられる最大還元額の5000円分を引くと、実質2480円となる
本家ドコモでもポイ活OKに クレカ推しで「ポイント獲得を加速」
月額料金は高いものの、無制限でデータが使える代わりにポイントが進呈されることで実質的に割安感があるeximo ポイ活。裏を返すと、dカードなどを活用できなければ、元が取れない割高なプランに見える。このようなプランを提供する狙いは何か。ドコモ コンシューマサービスカンパニー マーケティング戦略部 部長の山本明宏氏が7月31日に説明した。
ドコモでは4月1日から、ahamo「大盛りオプション」加入者が利用できるオプションとして、ahamo ポイ活を提供している。ドコモの集計データでは「ahamo ポイ活の利用者は6倍のdポイント還元」(山本氏)を受けており、ドコモとしてはahamoではなく、本家本元のドコモプランでも同じようなプランが受け入れられると考えたようだ。
山本氏によると、「実質安くなりかなりお得」という声がある一方で、「dカード利用時にも還元してほしい」「金融商品で一緒に使えるようになるとうれしい」という声が寄せられたという。ドコモは、こうした既存ユーザーだけでなく、「どれくらいお得になるのかが分からない」という声も踏まえ、まだポイ活をしていないユーザーも巻き込んで、eximo ポイ活を提供したいようだ。eximo ポイ活を山本氏は「ポイ活始めるならドコモで」、といえるほど、自信のプランとなったことをアピールした。
特典の1つとなるdカード GOLDの5%還元は、dカードを還元対象とするニーズがあることに加え、「ゴールドカード所有者の中で、保有率ナンバー1のカード」(山本氏)となっていることから、dカードの中でも最も還元率の高いカードとして位置付けた。近年、利用が加速、拡大しているキャッシュレス決済の中でも、クレジットカードは8割超と需要が大きく、ドコモは「還元対象にdカードを加えてポイント獲得を加速」(山本氏)させたいとしている。
さらに、「ポイントや特典がもらえるお得なもの」と認知されたdカード GOLDをアピール材料に使わない手はなく、「eximoポイ活で一層たまりやすくなる」クレジットカードとして、「eximoポイ活とセットでdカード GOLDへの加入を検討してほしい」(山本氏)としている。
プランの割引前の金額が高いことは事実だが、市場の動向やニーズを踏まえ、dカード GOLDと無制限プランとの組み合わせでお得感をアピールしたいというのがドコモの考えだ。dカードにひも付くIDやd払いもポイント還元の対象となるため、山本氏はお得感だけでなく「拡大し続けるキャッシュレス決済に広く対応できる」と自信を見せる。
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