「TORQUE G06」は“60度で3時間の動作試験”をクリア では猛暑でも快適に使える? 京セラに聞いた
京セラ製のスマートフォン「TORQUE G06」。IP68の防水・防塵(じん)だけでなく耐落下や耐荷重などのタフネス仕様が売りの1つとなっている。60度で連続3時間の動作試験もクリアしているが、どれくらい快適に使えるのか、注意すべき点はあるのかを京セラに聞いた。
今やタフネススマートフォンの代名詞となった京セラの「TORQUE G06」。先代の「TORQUE 5G」からボディーが小型軽量となっただけでなく、カメラ機能ではメインカメラの強化とマクロ撮影もカバーできる3眼構成となり、弱点だった重量やカメラ性能を克服した。
ボディーはXをモチーフとしたフレームを採用し、IP68の防水・防塵(じん)だけでなく、高さ約2mからローレット加工の金属板に落下させる試験や、耐氷結、耐海水、耐荷重、耐薬品など、TORQUE史上最多となる29項目の試験項目をクリアした。
試験項目の中で特に気になるのが高温動作環境。製品ページには「60度で連続3時間の動作試験をクリアした」とあり、40度に達する埼玉県の一部地域よりも暑い環境で動作可能ということになる。そこで、京セラに「暑の中、TORQUE G06をどこまで快適に利用できるのか」を聞いてみた。
60度で連続3時間の動作試験 パフォーマンスや安全性に影響はある?
まずは60度で連続3時間の動作試験をクリアしたという文言について見たい。一般的なスマートフォンは周囲温度が5〜35度の範囲で正常に動作するように作られている。TORQUE G06はそれをはるかに超える温度でも動作するということになる。ここで気になるのがパフォーマンスへの影響だ。高温度に耐えられるとしても、どれだけ快適に使用できるのかも気になる。
京セラ広報は「ご利用いただく場所の電波状況にもよりますが、メール、通話、Web閲覧であればストレスなくご利用いただくことが可能です。ただし、カメラ撮影や動画再生などはCPUへの負荷が高いため、安全性に配慮して機能制限がかかるよう設計しております」と回答している。
つまり、プロセッサへの負荷がかかりにくいメール、音声通話、Webサイトの閲覧程度なら高温環境でも使える一方、比較的負荷のかかりやすい撮影/動画再生の機能については制限されるということだ。
TORQUE G06を含むスマートフォンは規定の温度を超えると、機能に制限をかけることで、本体の温度上昇を防ぐ。本体の温度が上昇しすぎると、故障や発火事故につながる恐れがあるため、安全対策としてこのような仕様となっている。
実際の環境は35〜36度 そこではどのように動作する?
とはいえ、外気温が60度を超える環境へ行き、スマートフォンを使う機会は皆無だろう。外気温が日中のピークとなる35〜36度の環境下では、60度のときと同様、連続3時間の動作になるのか。京セラ広報は「目安としては35度の環境でビデオ通話が時間制限なく、持続できるように設計しております」と回答している。
外気温が高くなるに連れ、体感温度もスマートフォンの温度も上昇する。60度を超える環境ではないにしても、35〜36度の環境下ではTORQUE G06がどのように動作するのかも気になる(環境省の「熱中症の状況と対策について」(※PDF)より引用)
直射日光を避けて使用しよう
最後に、TORQUE G06は一般的なスマートフォンと比べて、真夏の炎天下でどれだけ快適に使用できるのかを京セラ広報に聞いたところ、次のような回答を得た。
真夏の屋外では特に直射日光からの影響を受けやすいため、過度な温度上昇を避ける目的で、まずは直射日光を避けていただくことをおすすめします。また、電池やディスプレイなどは部品の特性上、高温により劣化しやすくなりますので、高温環境下での長時間のご利用は避けていただいた方がよいかと思います。
直射日光を避けて使った方がよい、という点はTORQUE G06に限らず全てのスマートフォンにいえることだ。スマートフォンに内蔵されているリチウムイオンバッテリーは外部からの熱に非常に弱いため、直射日光が当たりやすい車内や炎天下の屋外に放置する行為は避けたい。TORQUE G06は高い高温動作性能を持っているが、過信は禁物だ。
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