Pixel 9シリーズで新登場「Googleフォト」の「イマジネーション」を使ってみた
Pixel 9シリーズの「Googleフォト」アプリに追加された「編集マジック」の「イマジネーション」。テーブルにクロスをかけたり、寂しい風景に猫を追加したりしてみた。
Googleの「Pixel 9」シリーズが間もなく発売される。これらのウリの1つは「Tensor G4」で実現する各種のAI機能だ。本稿ではその中から、Googleフォトの「編集マジック」の1つ「イマジネーション」を紹介する。
「イマジネーション」は英語では「reimagine」という機能名で、この単語は既存のアイデアや作品を新たな視点でとらえ直すという意味だ。機能としては、写真上の選択した部分をAIの力で変更する。変更したい部分を選択し、テキストでどう変更したいのかの説明(プロンプト)を入力すると、複数の変更案が提示される。
今のところ、プロンプトは英語のみだが、単語を並べるだけでもかなり意を汲んでくれるし、Google翻訳を使ってみてもいいだろう。
使い方は簡単だ。編集したい写真を表示し、画面下の「編集」をタップすると画面左下に表示される編集マジックのアイコンをタップし、編集したい部分(例えば空など)を選択すると、そこで(使える場合は)「イマジネーション」が表示されるので、それもタップする。表示される画面にはプロンプトを入力する枠があるので、そこに英語でプロンプトを入力するだけだ。
以下は、とあるビール祭で撮った写真。テーブルの上に置いたバッグはまず消しゴムマジックで消してからテーブルを選択し、「ギンガムチェックのテーブルクロス」というプロンプトを入力した結果だ。
編集結果は4種類提示され、気に入るものがなければ「新しい結果セットを取得」で他の結果を見ることもできる。上の例では、ギンガムチェックが黒か赤か、プラスティックのカップにコースターを追加するかどうかなどが選べた。
動物を追加することもできる。以下は、塀の上を歩く白い猫を追加したかったのだが、塀ごと違うものに代わってしまった例だ。
ただ、場合によって「編集マジックはこの編集を行うことができません」と言われることがある。特に、人物に関わる変更はできなくなっており、被写体が着ている服の柄を変えようとしても「編集マジックでは人物の一部を編集することができません」と表示されてしまった。これは、悪意のあるフェイク画像の生成などを防ぐためだろう。
また、何も載っていない皿の上に寿司を追加してもらおうとしたが、「皿の柄はそのままで」と指定してもうまくできなかった。
こうした問題は逐一フィードバックしていけば、改善につながるだろう。
Googleはこれまで「消しゴムマジック」などのAIによる写真編集機能を、まずは最新のPixelシリーズで紹介し、提供範囲を徐々に拡大してきたので、イマジネーションも将来的には他のスマートフォンでも使えるようになるのかもしれない。
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