「iPhone 16 Pro」と「Pixel 9 Pro」をガチンコ比較 カメラやAIはPixel優位だが、長く使うならiPhoneを選ぶ(1/3 ページ)
日本で注目度の高いスマートフォンとしてiPhoneとPixelが挙げられる。2024年は「Google Pixel 9 Pro」の登場で「コンパクトな上位機種」が登場し、iPhone 16 Proもカメラ性能の向上と画面サイズの大型化を果たした。くしくも似たようなスペックになったこの2機種。どのような人たちにおすすめなのか、両機種の実機を1カ月ほど使ってみて「異なる強み」を見ていこう。
日本で注目度の高いスマートフォンとしてiPhoneとPixelが挙げられる。2024年は「Google Pixel 9 Pro」の登場で「コンパクトな上位機種」が登場し、「iPhone 16 Pro」もカメラ性能の向上と画面サイズの大型化を果たした。くしくも似たようなスペックになったこれら2機種は、どのような人たちにおすすめなのか、両機種の実機を1カ月ほど使ってみて“異なる強み”を見ていこう。
基本スペックとパフォーマンスの違いをチェック
まずはiPhone 16 ProとPixel 9 Proの基本スペックを確認していこう。
サイズはiPhone 16 Proが71.5(幅)×149.6(高さ)×8.25mm(奥行き)に対し、Pixel 9 Proは72(幅)×152.8(高さ)×8.5mm(奥行き)だ。重量はどちらも199gであり、200g以下に抑えている。iPhone 16 Proの方がやや小柄で、重量に対して凝縮されているような感覚だ。
それでも、6型前半サイズの画面を持つスマートフォンとしては重たい部類だ。特にiPhone 16 Proは前作のiPhone 15 Proから12g増量しており、「重くなった」という意見も見られた。
画面サイズはiPhone 16 Proが従来の6.2型から6.3型へ変更。従来よりも若干大型化したが、極端なサイズの変化は感じられない。また、iPhone 15 Pro Maxに備わっていた5倍望遠カメラが採用され、より望遠性能が高くなった。
iPhone 16 ProのディスプレイはSuper Retina XDRと呼ばれるAMOLEDパネルを採用。120Hzのリフレッシュレートに加え、ピーク輝度2000ニトと明るいディスプレイを採用する。
Pixel 9 Proは6.3型の画面を採用。iPhoneのProシリーズに相当するサイズは初展開となり、背景には主に日本市場で強い要望のあった端末としている。カメラ性能や画面性能は上位のPixel 9 Pro XLと共通しており、上位モデルの性能がそのままコンパクトになったと評価したい。
ディスプレイはSuper Actua Displayと呼ばれるものを採用。こちらは1〜120Hzに可変できるLTPOに対応。ピーク輝度も2000ニトと明るいディスプレイを採用している。
iPhone 16 Proはディスプレイの上部にDynamic Island(ダイナミックアイランド)やインカメラを備える。ここには顔認証で使用するセンサーも搭載されているため、同じ画面サイズでも画面の表示面積はPixel 9 Proの方が大きく感じる。
生体認証はiPhoneがFace IDの顔認証に対し、Pixelは顔認証と指紋認証を利用できる。この点では指紋認証も選べるPixelの方が選択の自由度が高い。また、Pixel 9 Proでは指紋センサーが光学式から超音波式に変更されており、以前よりも認証精度と速度が向上した。
プロセッサはiPhone 16 ProがApple A18 Proを、Pixel 9 ProがTensor G4を採用する。Apple A18 Proは第2世代の3ナノメートルプロセス、Tensor G4は4ナノメートルプロセスとなっており、どちらも新型のプロセッサが採用された。チップの世代はAppleの方がより新しいものを使って製造している。
また、Pixel 9 Proでは冷却機構にベイパーチャンバーを採用しており、従来よりもパフォーマンスが長時間持続するようにしたという。
Geekbenchのスコアは実測値で以下の通りだ。実測スコアはiPhone 16 Proがシングル3321、マルチ8191、GPUが32927だ。対するPixel 9 Proはシングル1937、マルチ4618、GPU(OpenCL)が6539だ。OSが異なるのでこの数字はあくまで参考程度にはなるが、CPU、GPU共にiPhone 16 Proに搭載されるApple A18 Proがかなり高性能だ。
パフォーマンスを確認するためゲームなどで実際に遊んでみたところ、iPhone 16 Proは最新世代のiPhoneなだけあって快適そのものだった。一部コンテンツは120Hz描画に対応するなど、最適化によって相性のよいゲームも存在する。
Pixel 9 Proは性能面では1世代前のハイエンドスマートフォンといったところ。著名なところでは原神やゼンレスゾーンゼロ、学園アイドルマスターをはじめとしたゲームは高画質設定にすると描写に引っ掛かりなどがみられた。
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