「楽天なくして生活ない、AIなくして未来ない、モバイルなくして成功ない」 三木谷氏が楽天市場出店者に訴える(2/2 ページ)
楽天グループは1月31日に都内で「楽天新春カンファレンス2025」を開催した。楽天新春カンファレンスは楽天から事業戦略を共有するとともに、店舗同士のつながりの場を提供するイベントとして毎年開催している。今回も楽天グループの三木谷浩史会長(楽天グループ社長を兼務)が登壇し、AIとモバイルについて語った。
楽天モバイルユーザーが増えると楽天市場の売り上げが伸びる
そんな楽天市場の出店者にとって、「楽天モバイルの契約者が増えることは意義がある」と三木谷氏は力説する。
楽天モバイルは、最強家族プログラム、最強青春プログラム、最強子どもプログラムの各種割引により、若年層を中心に他社からの乗り換えが加速しており、「若者のシェアが非常に高い」(三木谷氏)という。三木谷氏が公表した資料によれば、特に10〜30代が他社から楽天モバイルへ移行していることが分かる。
楽天モバイルの軸とした楽天グループシナジーについては、再三にわたって語られていることだが、三木谷氏は「1年間で3人に1人が(楽天グループの)新しいサービス使う、と考えてほしい」と訴え、楽天モバイルの契約により楽天エコシステム(モバイル以外のサービス)の利用も増えることを説明した。
さらに三木谷氏は、楽天モバイルと楽天カードのユーザーは楽天市場での購買金額が大きいことにも言及する。2024年に開催された楽天スーパーSALEでは、「楽天スーパーSALEにおける売り上げは、楽天モバイルの利用だけでも30.1%向上、楽天カードだけでも18.3%向上。両方に入る(利用してもらう)といきなり71.9%も向上する」という。
楽天モバイルとして実施した取り組みについては、2024年12月に開催の「楽天モバイル 最強感謝祭」を紹介。「Rakuten最強プラン」契約者を対象に、30以上の楽天グループのサービスから総額3億円相当の特典を進呈する、という内容で、「楽天モバイルの契約者などが1万3000円以上余分に買った」という。
この感謝祭が「大盛況だった」(三木谷氏)ことから、楽天モバイルは「感謝祭を3カ月に1回のペースで開催する」と同氏。2025年に開催が決定した月は3月、6月、9月、12月。楽天モバイルとしても「特典」を通して楽天グループサービスの利用を促したいようだ。
三木谷氏は、「楽天モバイルのデータを使って、店舗の皆さんがプロモーションできる広告商品を提供していきたい」と今後の店舗に関する取り組みを明かした。「楽天なくして生活はない、AIなくして未来はない、モバイルなくして成功はない」と、楽天市場の出店者に強く訴えた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
楽天モバイル、月額1100円の法人向け生成AIサービスを提供 「短期間」「低コスト」で導入できる中身とは
楽天モバイルが、法人向けの生成サービス「Rakuten AI for Business」を発表し、1月29日に提供を開始した。1IDにつき月額1100円(10万字まで)で、1カ月の無料トライアルが可能。特に中堅、中小企業のAI導入による効率化、DX化などを推進していく。
新「Rakuten Link」の使い勝手を検証する AIアシスタントは便利だが、無料通話を実感しづらい理由
楽天モバイルのコミュニケーションアプリといえば、RCS(リッチコミュニケーションサービス)を用いた「Rakuten Link」だ。国内通話がかけ放題となり、テキストや画像などでやりとりできる。対話型AIアシスタント「Rakuten Link AI」が実装されたが、無料通話を実感しづらくなっている。
無料通話の次は「対話型AI」だ 楽天グループが「Rakuten Link AI」で描く世界とは
楽天モバイルが10月31日に「Rakuten Link」アプリのアップデート内容を発表した。対話型AIアシスタント「Rakuten Link AI」の実装により、Rakuten Linkアプリで悩み相談やアイデアサポートができるようになった。楽天モバイルはこの機能をAndroid向けに順次提供しており、iOS向けには近日中に提供する。
iPhoneで対話型AI「Rakuten Link AI」を利用可能に Linkアプリのバージョンアップが必要
iPhone向けの「Rakuten Link」アプリで、対話型AIアシスタントの「Rakuten Link AI」を利用できるようになった。アプリの最新バージョン3.1.0へのアップデートが必要となる。AppStoreでは12月12日から「最先端のAIが登録不要でご利用いただけるようになりました」と案内している。
楽天モバイルの“株主優待SIM”を使ってみた 毎月30GBを1年間、サブ回線の運用に最適
楽天グループは第27期株主優待として、楽天モバイルの「音声+データ30GB/月」プランを1年間無料で利用可能な回線を配布しました。届いた日からおよそ1年間の間、毎月30GBのデータ通信とRakuten Link Officeアプリ経由での無料電話が可能な楽天モバイルの回線となっています。この株主優待専用回線を使う機会があったので、実際の使用感をレポートしていきます。



