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3月24日からスタートする「マイナ免許証」にしない方がいい人は? メリットとデメリットをチェック(3/3 ページ)

マイナ免許証に移行することで、本当にこれまでの運転免許証から不便を感じずに使えるのか、デメリットはないのかと、気になるところもあります。

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マイナ免許証にするデメリットは?

 マイナ免許証にはさまざまなメリットがある一方で、これまでの運転免許証と変わる部分もあります。

運転免許の内容確認にはアプリなどが必要に

 マイナンバーカードには、免許の種類や有効期間、免許の条件に関わる事項といった運転免許に関する情報が文字として記載されないため、内容を確認するにはマイナポータルにログインするか、「マイナ免許証読み取りアプリ」(スマホ、PCに対応。警察庁によれば3月24日までに公開される)で読み取る必要があります。

 マイナンバーカードと運転免許の有効期間は異なるため、これまで以上にマイナ免許証の有効期限切れ(失効)に気を付ける必要が出てきます。ちなみに、マイナ免許証読み取りアプリには、免許更新が近づくと通知する機能も付いているそうですが、実際の使い勝手が気になるところです。

 また、警察官などに運転免許証の提示を求められた場合に、警察官が機器でマイナンバーカードを読み取ることに応じる必要があります。

マイナンバーカードを紛失した場合、再手続きまで運転ができない

 運転免許を一体化させたマイナンバーカードを紛失した場合、市町村の窓口でマイナンバーカードを再発行(最短でも1週間〜場合によっては数カ月)した後に、再び警察署などで一体化手続きが必要になります。

 その期間は自動車を運転することができなくなります。仕事などで運転免許がすぐに必要な場合、手数料を払って「従来の免許証のみ」に保有形態を変更し、運転免許証を即日再交付する必要が出てきます。

海外ではマイナ免許証が認められない場合がある

 日本の運転免許を所持している場合、国際運転免許証を取得すれば、海外(ジュネーブ条約締約国)でも自動車などを運転することができます。

 しかし、現地では国際運転免許証と運転免許証がセットで必要になる場合があり、この場合にマイナ免許証は認められず、従来の運転免許証が必要になる可能性が考えられます。

 マイナ免許証に一本化してから海外で運転する機会が出てきたときに、「マイナ免許証と運転免許証の2枚持ち」に保有形態しなくてはいけない可能性があります。

「マイナ免許証」だけに“しない方”がいい人は?

 ここまでマイナ免許証のメリットとデメリットを列挙してきましたが、基本的にマイナ免許証への移行は、多くの人にとって高い利便性が得られます。

 しかし、「免許証やマイナンバーカードを紛失しがち」「海外渡航でよく運転をする」「PCやスマホの操作が極端に苦手」といった方々は、マイナ免許証だけにせず、従来の運転免許証を持つ、あるいは両方を所有することを考えてもいいかもしれません。

 今回のマイナ免許証スタートのメリットを最大限得るには、マイナ免許証に一本化することが望ましいですが、見慣れた従来の運転免許証を手放すことにちょっとさみしさを覚える人もいそうですね。かといって両方とも所有すると、更新時の手間が増えるだけという部分もあります。

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見慣れた従来の運転免許証

 2023年に政府が開催した「第4回デジタル社会推進会議」では、マイナンバーカード機能のスマホ搭載とマイナ免許証の次のステップとして、マイナ免許証をスマホに搭載する「モバイル運転免許証」の実現も計画されています。

 スマホが車のキーになる機能は既に実現しているので、マイナ免許証がスマホに載るようになれば、スマホ1台で車に乗れる日は近そうです。あなたはどうしますか?

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