「マイナンバーカード対面確認アプリ」配信開始 実際に使ってみた
マイナンバーカードが“本物”かどうか確認する簡易的な手段として、デジタル庁が「マイナンバーカード対面確認アプリ」の配信を開始した。実際に使った上で、使い方を解説する。
デジタル庁は8月20日、個人番号カード(マイナンバーカード)を使った対面での本人確認を確認するための「マイナンバーカード対面確認アプリ」の配信を開始した。Android版とiOS版が用意され、マイナンバーカードの読み取りに対応するスマートフォンで利用できる。
- →Android版(Google Play)
- →iOS(iPhone)版(App Store)
使い方
本アプリの利用は無料で、アプリをインストールすればすぐに利用できる。基本的な利用手順は以下の通りだ。
- アプリを起動
- 「はじめる」をタップ
- カメラでマイナンバーカードの表面を撮影する
- カメラへのアクセス許可を求められたら許可する
- うまく読み取れない場合は「読み取れない」をタップ(手動入力に遷移)
- 「読み取り開始」をタップ
- スマートフォンのNFCポート部分をマイナンバーカードに当てる
- 当てる場所が分からない場合は対応機種一覧から確認可能
- 券面表示との一致を確認したら「終了」をタップ
なお、券面の顔写真はカラーでも、ICチップに搭載されている写真はモノクロとなるので注意したい。
券面を読み取れない場合は手動入力で
カメラで券面をうまく撮影できない場合は、マイナンバーカードの表面にある情報を順次入力することで対応できる。上記手順の3番目で「うまく読み取れない」をタップするか、手動入力を促すダイアログ内にある「キーボードで入力」をタップして、以下の手順で入力を進めよう。
- 生年月日を入力(「年」は和暦または西暦の下2桁)
- カードの有効期限の「年」を入力
- 「セキュリティコード」を入力
- セキュリティーコードは顔写真の右下にある
- 先の手順の4番目に戻る
履歴として「有効期限」「セキュリティコード」が保管される
セキュリティを確保する観点から、本アプリではマイナンバーカードの読み取り後にデータを残さないようになっている。また、アプリがネットを介したデータアクセスを行うこともない(ゆえに「機内モード」でも利用可能)。
ただ、そうすると法律に基づき本人確認を行った“証跡”を残す必要がある業務において不都合が生じる。そこで、本アプリではマイナンバーカードの「有効期限」(西暦のみ)と「セキュリティコード」を確認履歴として保管するようになっている。保管数は最大1000件で、1000件を超えた場合は古いものから順次削除されていく。
なお、この記事で使っている画像を見れば分かる通り、本アプリではスクリーンショット(画面キャプチャ)の制限は特にない。あくまでも“対面”で使うことを前提とするアプリなので、これでも問題はないと思うのだが、このアプリを使ってマイナンバーカードの真正確認を行う場面に遭遇した時は、自分の“目の前で”確認を実施するように要求したい。
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