「iPhone 16e」全方位レビュー、iPhone 16 Proと比較して分かった“真の実力” Apple好きほど選べない?(3/4 ページ)
「iPhone 16e」は、6.1型ディスプレイにApple Intelligenceに対応するA18チップ、2倍撮影にも対応した4800万画素カメラ搭載や長時間動作に対応しながらも、一括価格では9万9800円からと現行のiPhoneでは一番低価格なモデルだ。
4800万画素カメラは16 Proゆずりの絵づくり、夜景撮影も十分な品質
iPhone 16eの背面カメラは、広角26mm相当の4800万画素カメラを搭載。画素数を生かした2倍望遠52mm撮影にも対応する。記録サイズは標準で2400万画素、2倍望遠や夜景撮影時は1200万画素になる。画素数はiPhone 16 Proや16の広角カメラと同じだが、Exifの情報から推測すると、センサーサイズはこれらのモデルよりも小さい。インカメラは1200万画素だ。
撮影機能を他のiPhoneと比較すると、広角と望遠2倍に対応するが、超広角はない。最短撮影距離は実測でおよそ6センチとかなり寄れる。背景をぼかすポートレート撮影は人の顔にのみ対応する。動画撮影は4K/60fpsに対応し、電子式手ブレ機能を利用できる。より強力なブレ補正のアクションモードと、シネマティックモードには対応しない。
実際に撮影してみると、明るい屋外では16 Proと同様の絵作りで画質もほぼ遜色ない。絵作りは実際の撮影シーンを重視しつつも、やや鮮やかに味付けする今どきのものだ。絵作りを調整したい場合は、16シリーズの最新世代ではないが、13シリーズから搭載されている「フォトグラフスタイル」機能でカスタムできる。
一方で、16 Proとの差が見えたのは屋内撮影や夜景モードだ。普段使いではあまり気にならないが、比較すると16eは暗所ノイズが出やすい。夜景モード撮影も16 Proが1秒前後で撮れるシーンに3秒ほどかかり、肉眼で見えないレベルの暗所はうまく描写できない。とはいえ、画質によほどのこだわりがなければ16eも十分優秀だ。一方で、撮影にこだわりを持っている人は16や16 Proを購入すべきだろう。
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