大阪・関西万博のスマホ通信は快適? 会場で充電できる? 気になる“スマホ事情”を解説(2/3 ページ)
大阪・関西万博は、チケット購入や入場から施設予約、キャッシュレス決済、SNS撮影まで、事実上スマートフォンの使いこなしが必須のイベントだ。今後の連休や夏〜秋シーズンで観光しに行く予定の人もいるだろう。そこで気になるのが、万博会場の5G通信環境や、万博会場で困らないスマホの活用方法だろう。今回は万博でのモバイルバッテリー事情や通信環境を紹介する。
大阪・関西万博をモバイル装備で攻略する
続いて、大阪・関西万博へ向かう際に知っておきたい基本情報やアプリ、スマホのモバイルバッテリーに関する情報を紹介していこう。
会場の面積は、関東で例えると西新宿の一帯に相当する。テーマパークで例えるとランドとシーの合計ほど、関西ならUSJの1.5倍ほどとなる。パビリオンなどの数は180以上もあり、開場時間は9時から22時までと長めだが全体を楽しむには数日が必要になる。
大阪・関西万博へ向かう前に知っておきたいこと
- 開場は9時から22時まで。安価な夜間券(17時以降)もある
- 1日で全体を見て回るのはやや難しい。全体を楽しむには数日必要
- アプリで確認できる、毎日各所で行われているイベントは狙い目
- 夏場は本格的な熱中症対策が必要、涼しい休憩所は少ない
もし関東から来て1日だけ来場した場合、全体を歩き回って予約施設を2〜3館ほどと、その他のイベントや展示をいくつか見るのが限界だろう。アトラクション的な楽しさは少ないが、世界各国や日本のイベントや食、技術が凝縮したお祭り感や、旅行好きの人は数日間の来場や通期パスの購入を考えよう。
実際に来場する際は、スマホのモバイルバッテリー、アプリでのチケット購入、施設予約、といった準備が必要になる。また、会場では軽量かつ長距離を歩ける装備が必要だ。これらを確認する、しないで来場後の快適さが大幅に異なる。
万博来場前に、早めに準備すべきこと
- スマホの利用機会が多いので、大容量モバイルバッテリーを必ず持参
- スマホ公式アプリの「EXPO 2025 Visitors」を入れ、チケット購入と施設予約や予約抽選を行う
- 会場案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」を入れておく
- 2万歩ほど歩くので、ランニングシューズなど歩きやすい靴で来る
- 荷物は最小限で。長距離を歩く上に基本預ける場所はない
- 夏場は休憩所がない前提で、考えられる限りの熱中症対策を行う
会場での充電は期待できず、1万mAh以上の大容量モバイルバッテリーは必須
実際に万博へ行くなら、スマホを充電する大容量モバイルバッテリーと充電ケーブルが欠かせない。これから購入するなら、早めに「USB PD対応かつ容量1万mAh以上」のモバイルバッテリーを購入し、すぐに開封してモバイルバッテリーをフル充電しよう。もちろん、「充電ケーブル」も忘れてはいけない。
実際に来場すると、記念撮影やSNS送信、施設入場やキャッシュレス決済、アプリでの案内、待ち時間の暇つぶしとスマホを利用する機会は非常に多い。さらに、夏の日中屋外でスマホを操作するとバッテリー消費がさらに大きくなるので、できれば省電力効果が高いダークモードに変更して利用することをお勧めする。ガジェット好きなら撮影用スマホやデジカメを持っていき、メインスマホを操作する機会を減らすのも手だ。
もし会場内でバッテリー不足になった場合、解決手段はかなり限られている。
まずは、モバイルバッテリーレンタルの「ChargeSPOT」を利用できないかを確認しよう。このサービスでは、充電済みの容量5000mAhのケーブル付きモバイルバッテリーを借りられる。スポットは、会場の東ゲートと西ゲートの横で来場者向けレンタルサービスを提供する「ビジョン」ブースに置かれている。ここでは充電済みモバイルバッテリーの販売も行っており、ChargeSPOTのバッテリー貸し出し数がなくても解決する場合がある。
会場内のコンビニ(ローソン、セブンイレブン、ファミリーマート)だが、街中の店舗と違って今のところChargeSPOTは置かれていない。新品のモバイルバッテリーを購入できる場合もあるが、新品はバッテリー残量が少なめの場合もあるので注意したい。万博のお土産を取り扱う店舗では、モバイルバッテリーに関連したグッズは見られなかった。レンタルサービスの提供や、万博限定モバイルバッテリーのような製品の追加を期待したい。
会場の充電設備を利用することは現実的ではない。電力館と未来の都市館前にはQi対応充電器付きベンチはあるが、ワイヤレス充電なのでかなり低速だ。夏場は熱で充電が進まない恐れもある。パソナ館前や会場西側のベンチOPTree2に充電用USBポートがあるが、ケーブルがないと充電できない。ラウンジ施設のデジタルウォレットパークは、利用に万博独自のポイントと予約が必要になる。
結論としては、万博にモバイルバッテリーと充電ケーブルは必須だ。出発後に忘れたことに気づいたら、途中の駅やコンビニで「ChargeSPOT」や「充レン」をレンタルして持っていこう。新品のモバイルバッテリーを購入してすぐに使う場合は、購入直後のバッテリー残量が50%前後やそれ以下の場合もあるので注意したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ドコモ、コミケで「5Gを使ってほしい」 23年の反省を生かし5Gを重点強化、遊撃班が“SNS対応”も
NTTドコモは、12月29日と30日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されるコミックマーケット105に向け、通信品質向上のための対策を実施する。その2日前にあたる27日、一部の報道陣を招き、具体的な対策内容を明らかにした。今回は「会場内の全面的な5G SA化」が大きなポイントとなっている。
夏フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024」でモバイル通信は快適だったのか auの取り組みを聞く
真夏の大型フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」が、2024年も千葉県・千葉市において8月3日から開催された。このROCK IN JAPAN FESTIVALを通信面で支えるのがKDDIだ。大型イベントにおける通信品質の取り組みと、実際の効果について取材した。
ドコモが能登の復興支援ライブで“5G Massive MIMO臨時局”を展開 通信速度とパケ詰まり効果を検証した
ドコモが石川県金沢市で「PEACEFUL PARK 2024 for 能登 -supported by NTT docomo-」を開催。この会場で、NTTドコモの臨時局としては初となる「5G Sub-6帯のMassive MIMO(MU-MIMO)を用いた移動基地局」を展開した。NTTドコモ 北陸支社によると、Massive MIMO搭載の5G基地局による通信性能の向上効果は2倍以上だという。
ドコモが国立競技場やアリーナの運営に注力するワケ 「年間15日ほどは自社で興行できる規模」目指す
全国で、スタジアム・アリーナなどの複合施設を中心とした街作りが進められている。この事業には複数の民間企業が参入しており、ドコモもその1社だ。なぜドコモは、スタジアム・アリーナ運営の取り組みを進めているのだろうか。
IOWNが支える大阪万博「NTTパビリオン」の裏側 ナビアプリやバーチャル万博も展開するNTTグループ
大阪・関西万博のNTTパビリオンの隠れた注目ポイントを紹介。ネットワーク技術IOWNが展示を支える。万博ならではの建築技法も見どころだ。NTTグループはガイドアプリやメタバースも手掛けている。





