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バッテリーの膨張は「内部劣化のサイン」 国民生活センターが注意喚起 山手線での発火事故を受け
モバイルバッテリーは便利な反面、正しく使わなければ事故につながる恐れがある。山手線での発火事故が報道された。これを受け、国民生活センターも注意喚起を実施した。
スマートフォンやタブレットなど、私たちの生活に不可欠なモバイル機器の充電に便利なモバイルバッテリーは便利な反面、正しく使わなければ事故につながる恐れがある。
国民生活センターはモバイルバッテリーの正しい使用について注意を呼びかけている。特に強調するのは、リチウムイオンバッテリーの膨張が見られたら直ちに使用を中止すること、そして熱がこもりやすい環境に置かないことだ。
バッテリーの膨張は内部劣化のサインであり、放置すれば発火のリスクが高まる。直射日光が当たる場所や通気性の悪いカバンの中など、高温になる環境での使用や放置は避けるべきだ。
使い終わったモバイルバッテリーの廃棄方法も重視したい。リチウムイオン電池は一般ごみとして捨てられず、自治体のルールに従って適切に処分する必要がある。多くの自治体では家電量販店などで回収を実施している。
モバイルバッテリーの安全な使用方法や保管方法を確認しておこう。モバイルバッテリーの事故を防ぐため、充電は目を離さない場所で行うこと。特に、外出中や就寝中の充電は、万が一の発火時にすぐ対応できないため控えること。長期保管する際は、発火リスクを減らすためバッテリー残量を減らすが、過放電による劣化を防ぐため数ヶ月に一度は充電すること。バッテリーに膨らみなどの異常を感じたら、発火時の延焼を防ぐため金属製の容器に入れて密封すること。もし発火してしまったら、消火器や大量の水で冷却・窒息消火を試すこと。炎が大きくなり危険を感じる場合は、すぐに避難して消防に通報すること
NHKなど一部メディアが、走行中のJR山手線の車内で発生したモバイルバッテリーの発火事故が「リコールの対象になっていた製品だった」ことを報道している。バッテリー搭載製品の安全性、使用方法の見直しが迫られている。
便利なツールであるモバイルバッテリーを安全に使い続けるためには、日頃から製品の状態に気を配り、正しい知識を持って扱うことが不可欠だ。
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