「ドコモ絵文字」の謎、NHK「チコちゃん」で放送 「たぶん僕は叱られない」と開発者の栗田氏
「ドコモ絵文字」の開発者である栗田穣崇氏が9月9日、自身のX(旧Twitter)を更新し、NHK総合の番組「チコちゃんに叱られる!」(初回放送日:12日)への出演を報告した。栗田氏は現在ドワンゴ取締役COO兼ニコニコ代表を務めている。携帯電話のコミュニケーションに彩りを添え、一つの文化を築いたドコモ絵文字は、5月21日にその歴史に幕を下ろした。
「ドコモ絵文字」の開発者である栗田穣崇氏が9月9日、自身のX(旧Twitter)を更新し、NHK総合の番組「チコちゃんに叱られる!」(初回放送日:12日)への出演を報告した。栗田氏は現在ドワンゴ取締役COO兼ニコニコ代表を務めている。携帯電話のコミュニケーションに彩りを添え、一つの文化を築いたドコモ絵文字は、5月21日にその歴史に幕を下ろした。
1999年、NTTドコモの携帯電話向けインターネットサービス「iモード」と共に登場したドコモ絵文字は、短いテキストが中心だった当時のモバイル端末において、感情やニュアンスを視覚的に伝える画期的な手段として瞬く間に普及した。
単なる装飾ツールにとどまらず、デジタルコミュニケーションにおける「新たな表現文化」へと進化。2010年には世界共通の文字コード規格「Unicode」に正式採用され、AppleやGoogleといった世界のプラットフォームで利用できるようになった。2013年には国内通信事業者間での絵文字共通化も行われた。
ドコモ絵文字、約26年の歴史に幕を閉じる
スマートフォンの普及に伴い、SNSやコミュニケーションアプリが発達すると、コミュニケーションの表現方法は多様化した。そんな中、ドコモ絵文字については、iPhoneやAndroidの標準絵文字との表示の違いや、特定の背景色で見えにくいといった問題点が指摘されるようになった。
ドコモは提供終了の理由を「昨今の端末の絵文字の利用状況を鑑みた結果」と説明している。終了時期は機種によって異なる。
この発表を受け、栗田氏は自身のXで「ドコモ絵文字を世の中に送り出してから26年。(中略)役目を十分に果たしたというか、むしろ遅すぎるくらい…長い間お疲れさまでした!」とコメント。開発者として、その役割を終えた絵文字への感謝の思いを綴った。さらに、自身のXアカウントでドコモ絵文字に関する質問を受け付け、その歴史を伝える活動も行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「ドコモの絵文字が見づらい問題」を考える なぜ、今のスマホにそぐわないのか
ドコモで販売されるAndroidスマートフォンには、いまだフィーチャーフォン時代の絵文字が表示される。しかしこれが今のスマートフォンにそぐわない側面が出ている。この絵文字問題について考察したい。
「docomoロゴ」「絵文字問題」「メッセージサービス」の今後は? ドコモ前田社長に聞いてみた
「docomoロゴ」「絵文字」「メッセージサービス」について、ドコモの前田義晃社長に話を聞いた。docomoロゴが2024年夏商戦向けモデルからなくなっているが、今後はどうなのか。「見づらい」という意見のあるドコモ絵文字についてはどう考えているのか。
1カ月弱で作った「ドコモ絵文字」、26年残るとは思わなかった──開発者の栗田氏がコメント
まさか1カ月弱で作ったものが26年残るとは思わなかったよね──。NTTドコモが5月21日、独自の「ドコモ絵文字」を終了すると発表した後、絵文字開発者の栗田穣崇氏がXでコメントした。栗田氏は1997年からNTTドコモの携帯電話向けネットサービス「iモード」や絵文字の開発に関わった。
ドコモ絵文字が終了へ、2025年6月下旬以降発売の機種から順次 iモードから始まった歴史に幕
NTTドコモが5月21日、ドコモ絵文字の提供を2025年6月下旬以降に発売する機種から終了することを案内した。昨今の端末の絵文字の利用状況を鑑み、終了するという。終了時期は機種によって異なる。
今の絵文字に思うこと、12×12ドットでの表現は困難だった──「ドコモ絵文字」開発者が明かす
1999年の誕生以降、26年と長期にわたって提供が続いた「ドコモ絵文字」が、ついにその役目を終える。ドコモがサービス終了を発表した後、開発者の栗田穣崇氏がXで質問を募集したところ、多数の質問が寄せられた。開発時に苦労したことなど、公開された質疑応答を抜粋してお伝えする。

