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「iPhone Air」「iPhone 17 Pro」を試す:スペック度外視でAirを即決、17 Proは放熱とカメラの進化を実感(2/3 ページ)

iPhone 17シリーズとiPhone Airを発売前に試用できたので、実力をチェックする。iPhone Airにはスペック度外視で選びたくなる力があるが、トレードオフになった機能もある。iPhone 17 Proは質実剛健なデザインになり、放熱性能とカメラのズーム性能が向上している。

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デザイン刷新でパフォーマンス向上、カメラ性能も上がったiPhone 17 Pro

 これに対し、iPhone 17 Pro/Pro Maxはこれまでのエレガントなデザインから一転、機能性を重視した質実剛健な見た目になった。発表直後は、ネット上でも賛否両論分かれていたのを観測しているが、少なくとも、これまでのプロモデルとは大きくデザインの方向性が異なっているのは事実だ。

iPhone Air
iPhone Air
iPhone 17 Proは、アルミを鍛造したユニボディーを採用。梨地の質感なども相まって、これまでのプロよりも武骨さが増した

 ただ、ベイパーチャンバーで熱を移動させ、アルミのボディーを通じてそれを拡散させるという機構は、理にかなったものではある。よりガッチリした印象にはなっているが、もとの名前通り、プロの道具であると考えれば、機能を上手に落とし込んだ外観ともいえる。個人的にはAirを即決してしまったが、ジンバルなどにはめて撮影するような機材と考えると、しっくりくるような気がした。

 実際、処理能力を必要とするApple Intelligenceをガンガン使っても、本体があまり熱くならない。実際には熱を放出しているが、手に当たる部分にはあまりそれが伝わらないような設計になっている。iPhone 17やiPhone Airと比べても、それは顕著だった。ここは、発熱しやすかったiPhone 16 Pro/Pro Maxから、大きく変わった点といえる。

iPhone AiriPhone Air iPhone 17(左)とiPhone 17 Pro(右)で画像生成を繰り返した後、温度を測定したが、後者の方が1度以上低い結果になった。ピークパフォーマンスを維持できる仕掛けがこれだ(温度計測はスクリーンショットを取るためPixel 10 Proを使用した)

 機能面では、従来のプロモデルをさらに進化させており、Airと違ってクセがない。「iPhone 16 Pro/Pro Max」比でやや重量は増しているものの、ズッシリというほどでないし、カメラも超広角、広角、望遠の3眼構成だ。今回は、この望遠カメラが特に進化している。

iPhone Air
本体上部にはカメラユニットが配置されている

 光学的にはiPhone 16 Pro/Pro Maxよりやや焦点距離が短くなって4倍ズームになったが、広角カメラで1倍、2倍と来て、次に5倍まで飛んでしまうより使い勝手がいい。画角を細かく調整しやすいからだ。また、レンズだけでなく、センサーも4800万画素になっており、より明るくなっただけでなく、切り出しでのズームも可能になった。これによって、4倍のさらに2倍となる8倍ズームができるようになっている。

iPhone Air
iPhone Air
iPhone Air
iPhone Air
iPhone Air
上から0.5倍、1倍、2倍、4倍、8倍で撮った写真。1倍からここまで寄っても、クッキリ感がしっかりあって描写が安定している。ズームとしての実用度は、かなり高い

 実際に8倍で撮ってみると、シャープな印象でデジタルズームにありがちな粗さは一切ない。iPhone 16 Proで5倍からデジタルズームで8倍まで拡大した写真と比べると、違いは一目瞭然だ。iPhone 17 Pro/Pro Maxのそれは、モヤっとしたところが一切なく、完成度が高い。また、それ以上のデジタルズームも、もとが8倍のため、これまでのiPhoneより劣化が抑えられている。

 さすがに最大の40倍ズームになると、いかにもデジタルズームといった画像になってしまうものの、10数倍程度であれば、細かく見なければ分からないレベルに仕上がる。高倍率のレンズと高画素のセンサーを組み合わせて倍率を稼ぐズームは、昨今のハイエンドモデルで主流になりつつあるが、薄いボディーに無理やり倍率の高いズームを詰め込むよりも、正しいアプローチではないかと感じた。

iPhone Air
iPhone Air
こちらは、1倍とデジタルズームで最大まで寄った40倍。ここまで拡大すると、粗が目立ってくる

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